性欲も憂いと恐れの原因だ原因除けば憂いがなくなる

ダンマパダ 214、215

快楽から憂いが生まれ
快楽から恐れが生まれる
快楽から離れた人には憂いがない
どうして恐れがあろうか

性欲から憂いが生まれ
性欲から恐れが生まれる
性欲から離れた人には憂いがない
どうして恐れがあろうか


○この詩から学ぶこと

 今回の詩は快楽と性欲がテーマです。性欲を中心に述べてみます。性欲は食欲と異なる点は食欲は満たされなければ死ぬことになりますが、性欲は満たされなくとも死ぬことはありません。しかし、性欲は生きていく上で不可欠な欲望であると考える傾向があります。自分の性欲を肯定するためからです。しかも、性欲がなければ人類は滅亡するとまで考えて、性欲はなくてもいいと言う考え方を否定するのです。だれも人類の生存の為に性欲を満たそうと思っている訳ではないのにです。単に自分の性欲を満たそうと思っているだけなのです。

 仏教はなぜ、性欲を肯定せず、性欲を持たないことを推薦するのでしょうか?それは、人間は性欲に依存して性欲の奴隷になるからです。上の詩に述べられているように、性欲から憂いや恐怖が生まれるからです。性欲から離れている、すなわち性欲に依存しなければ、憂いや恐れがないからです。

 はじめに書いたように、性欲は不可欠な欲望ではなく、五感の刺激から生じる単なる妄想であることが理解できれば、性欲は簡単に抑制することも、持たないこともできるのです。

 私の場合は60歳になって出家したので、若くないからと言われそうですが、若い人でも性欲が生存に不可欠なものではなく、単なる妄想であることを理解して、瞑想などに励むと性欲が問題にならないという話しをよく聞きます。若い人で性欲に悩んでいる人は瞑想に取り組むことを勧めます。性欲が妄想であることが分かるはずです。また、性欲は鎮まり、なくなることを感じるでしょう。

○前回の「この詩から学ぶこと」

http://76263383.at.webry.info/200807/article_22.html

○この詩に関するスマナサーラ長老の法話(日本テーラワーダ仏教協会HPより)

http://www.j-theravada.net/howa/howa122.html
 美しく燃える欲の炎 ~性欲は危険と苦しみにかぶる目隠し~

○性欲も憂いと恐れの原因だ原因除けば憂いがなくなる

~私は幸せでありますように~
~私の親しい人々が幸せでありますように~
~生きとし生けるものが幸せでありますように~

この記事へのコメント

2009年06月06日 05:21
ワンギーサさん、おはようございます。これだけは認めかねるという人がほとんどでしょうね。実際、高齢となれば強精に精を出したり、性欲の衰えを極度に恐れ落ち込んだりする人ばかりです。若い世代で性に溺れてない人でも、性欲そのものは素晴らしく、それを昇華させて出世したり社会貢献するのだ。などと考えてる場合があります。「英雄色を好む」に象徴されるように、「性欲」の価値観だけは人生で絶対的だと私も思ってました。性欲がただの「妄想」だとわかるまでに時間がかかりましたが、確かにわかると簡単に「制御」ができます。男の価値は強い性欲で決まる。といった馬鹿げた考えから解放されて今ではせいせいしてます(笑)。男から性欲を奪ったら価値がない。寂しい人生。とは、とんでもない俗説だと実感してます。有難うございました。
ツヨシ
2009年06月06日 16:39
こんにちは。憂いがなくなると、慈しみがありますね。
身の丈修行者
2015年05月17日 13:46
ワンギーサ長老の分かりやすい本文・解説の「性欲は・・五感の刺激から生じる単なる妄想であることが理解・・性欲は簡単に抑制することも、持たないこともできる・・」心に響きます。
以前から、お金にシビアな男性が女性を買うのに大金を使う・・のを不思議に感じていました。それだけ価値のある・・との解釈で宜しいでしょうか。
ですが欲望にはキリがありません。異性に貢いで資金をなくした話は身近でもあります。
現在、若い素敵な女性を見て性欲が出たとき「性欲が出た・性欲が出た・性欲が出た」とラべリングして止まる・・状況でいます。そして「幸いでありますように」と慈しみの念を思うようにしています。
悪業・・の方に行かないように、性欲をコントロールして参りたいです。

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