再生の もとをなくした 修行者は この世あの世を ともに捨て去る <15>

○少年少女のためのスッタニパータ14
・・・
結果を気にし過ぎると
不安だよ。
結果より成長だ。
普段の努力が大切だ。


15.第1 蛇の章 1.蛇 15.

○スマナサーラ長老訳
生まれ変わることの縁になる煩悩が
何一つないならば、その修行者は
蛇が脱皮するように
この世とかの世とをともに捨て去る。


○中村元先生訳
この世に還り来る縁となる<煩悩から生ずるもの>を
いささかももたない修行者は、
この世とかの世とをともに捨て去る。
──蛇が脱皮して旧い皮を捨て去るようなものである。


○正田大観先生訳
彼に、何であれ、〔迷いの〕此岸に帰り来ることの縁となる、
諸々の懊悩から生じるものが存在しないなら、
その比丘は、此岸と彼岸を捨てる
――蛇が老化した旧皮を〔捨て去る〕ように。


○パーリ語原文
ヤッサ  ダラタジャー   ナ    サンティ  ケーチ
Yassa   darathajā     na    santi     keci,
彼に   不安から生じる  ない   存在し   何であれ
              
オーラン   アーガマナーヤ    パッチャヤーセ
oraṃ     āgamanāya      paccayāse;
この世に   帰り来る       縁となる

ソー  ビック    ジャハーティ  オーラパーラン
So    bhikkhu   jahāti      orapāraṃ,
その   比丘は   捨てる     この世あの世を

ウラゴー  ジンナミワッタチャン  プラーナン
urago    jiṇṇamivattacaṃ     purāṇaṃ.
蛇が    老化した皮を      古い


○一口メモ
不安から生まれる煩悩が少しもない人とはどのよう人なのでしょうか? 世間虚仮を悟った人、すなわち世間の一切のものは虚構、虚妄であり、事実から離れたものであると悟った人は、世間の一切のことに対して不安がありません。またそれに対して心配しません。それは当然でしょう。架空なものに対して心配したり、不安になっても意味がないからです。このような方はいつも穏やかに、不安なく、安らぎにおられるのでしょう。

一方、世間の現象は真実であると思う人にとっては、それらのあらゆる変化は心配で不安です。すべての現象は無常で変化していますから、心配で不安でたまらないでしょう。彼らは不安と不満と苦悩の生活を送ることになるのです。

また、「この世に帰り来る縁となるもの」とは輪廻の原因を作る煩悩です。十結としてまとめられ次のようなものです。
1.有身見(うしんけん):永遠不滅の真我があると言う誤解
2.疑:迷って確信がないこと
3.戒禁取(かいごんしゅ):無意味な苦行やあらゆる宗教儀式・儀礼
4.貪欲:五欲に執着すること
5.瞋恚(しんに):いらいらして怒ること
6.色貪(しきどん):色界禅定に執着すること
7.無色貪(むしきどん):無色界禅定に執着すること
8.慢:自分と比較すること。自分を重要と思うこと
9.掉挙(じょうこ):落ち着きのないこと
10.無明:真実を知らないこと

これらの煩悩が何であれ存在しない方は阿羅漢です。世間虚仮を悟り、十結と言われる煩悩をすべてなくした阿羅漢は、この世あの世をともに捨て去っているのです。

輪廻(再生)については、ダンマパダの詩の解説で何度も述べました。仏教の言う輪廻転生と世間で言われている輪廻転生とは内容が異なることに注意が必要です。簡単に言えば世間の言う輪廻は変わらぬ魂の生まれ変わりですが、仏教の輪廻は心のエネルギーが滅を続けるということなのです。輪廻をブログない検索で調べて下さい。
(*「生」の字は「消」の字でした。kumetsuさんのご指摘で訂正します。)
一つ次の詩を挙げます。
302 出家者も 在家の人も 生き難い 輪廻を離れ 涅槃に向かえ
302 http://76263383.at.webry.info/201212/article_6.html


再生の もとをなくした 修行者は この世あの世を ともに捨て去る <15>


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~お知らせ~~~~~

◎ゴータミー精舎では毎日朝晩、自主瞑想会を行っています。
朝5時から7時まで、および夜7時から9時まで。
但し、木曜日夜7時から9時までの自主瞑想会は休みます。
変更のある場合はこの「お知らせ」で、あらかじめ報告します。
詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。


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この記事へのコメント

櫻井由紀
2013年04月15日 09:25
おはようございます。ワンギーサ先生。
昨日先生が仰られていたこの
「困ったときはダンマパダ、スッタニパータで悟りを開く」
を早速拝読させていただきました。
先生の解説がとても分かりやすくて、例えて言うなら
「スポンジにすうっと水が吸収される様に」理解できます。これからずっとこのブログで勉強させていただこうと思います。どうぞよろしくお願い致します。

カエルくん
2013年04月15日 19:42
こんばんは。
十結のうち、ひとつでも克服できたら、それだけで随分楽になると想像できます。頭で分かるのと、本当に理解することは、違いますよね。今生で、ちょっとでも成長できますように!
こころざし
2016年02月18日 06:20
冥想をしていて煩悩がぼんぼん出る時、その心を自分が出していると感じます。それがない方が冥想が進む気が致しますし、何より楽です。
煩悩を減らして・無くして参りたいです。
たか坊
2016年05月02日 23:59
1つ1つ調べて、理解を深めていきます!
今回も楽しく学べたことを嬉しく思います♪