偉大なる 智慧あるブッダ 聖者様 どんな修行者が いるのでしょうか? <83>

○少年少女のためのスッタニパータ83
・・・
道徳の先生に、
質問があります。
この世の中には
どのような人間がいるでしょうか?


83.第1 蛇の章 5.チュンダ経 1.

○毎田周一先生訳
尊い 智慧に充ちた方にお尋ねします
                 と鍛冶工チュンダはいつた
自覚者 真理の王 貪欲を離れた人
人の中の最上の人 最も優れた馭者(ギョシャ)である方にお尋ねします
世の中にどれだけの修行者がゐますか それをどうぞ仰言つてください。


○中村元先生訳
鍛冶工のチュンダがいった、
「偉大な智慧ある聖者
・目ざめた人・真理の主・妄執を離れた人
・人類の最上者・優れた御者に、わたしはおたずねします。
──世間にはどれだけの修行者がいますか? どうぞお説きください。」


○正田大観先生訳
かくのごとく、鍛冶屋の子のチュンダが〔尋ねた〕
「多大なる知慧ある牟尼(ブッダ)に、法(真理)の主(あるじ)たる渇愛を離れた覚者に、
最上の二足者たる方に、馭者たちのなかの最も優れた方に、〔わたしは〕尋ねます。
世のなかには、どれだけの沙門(修行者)たちがいるのですか。
どうか、それを説いてください」〔と〕。(1)


○パーリ語原文
プッチャーミ     ムニン    パフータオアンニャン   
‘‘Pucchāmi     muniṃ    pahūtapaññaṃ,    
私は尋ねます   聖者に    広慧者に

イティ   チュンドー   カンマーラプットー
(iti     cundo     kammāraputto)
と     チュンダ    鍛冶工が

ブッダン    ダンマッサーミン   ウィータタンハン
Buddhaṃ   dhammassāmiṃ   vītataṇhaṃ;
目覚めた人  真理の主人      渇愛を離れた人

ドゥウィパドゥッタマン   サーラティーナン   パワラン
Dvipaduttamaṃ       sārathīnaṃ      pavaraṃ,
二本足の者         御者          最も優れた

カティ      ローケー    サマナー    タディンガ    ブルーヒ
Kati       loke       samaṇā     tadiṅgha      brūhi’’.
どれだけの  世の中に     修行者が     どうかそれを    言って


○一口メモ
今日から新しい経が始まります。チュンダ経です。チュンダという鍛冶工が釈尊に次の様に質問することから始まります。すなわち「この世の中には何種類の修行者がおられるのでしょうか?」ということであります。

しかし、なぜチュンダは釈尊にこのように質問したかが、気になる処です。この経の出来た由来になる物語があります。あるとき釈尊はマッラ国に遊行して、大出家僧団と共にパーワー(土地の名前)に入られました。そこでは鍛冶工チュンダのマンゴー林に住まわれました。

チュンダが出家僧団と釈尊に食事のお布施の際に、黄金の容器を手渡しました。ある出家行者達は受け取り、ある出家行者達は受け取りませんでした。釈尊は自分の石の鉢でした。諸仏は二つ目の容器を取らないのです。

そこに、ある悪い出家行者は盗心によって千金に値する容器を自分の袋の中に入れました。それをチュンダは見ていましたが、見ていないように黙っていました。しかし、「一体どうなのだ。戒律を守っている人だけが修行者なのか、あるいは戒律を守らない人でも修行者なのか」と考えて、それを知りたくて、夕方釈尊の処に行き、この偈で質問をしたということです。これでこの質問の意味がよく分かるとおもいます。

またこの偈では、チュンダが釈尊に呼びかける言葉にも注目したいと思います。それは当時のインドの人々が釈尊をこのように考えていたという現れだからです。すなわち、①聖者、②広大な智慧を持つ人、③目覚めた悟った人、④法の主人、真理の王、⑤渇愛から離れた人、⑥二本足とは人間のこと、最高の人間、⑦最高の御者(指導できる人)であると思っていたのです。まさにその通りであり、現在でも少し仏教を勉強したならばよく分かることなのです。


偉大なる 智慧あるブッダ 聖者様 どんな修行者が いるのでしょうか? <83>


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎ゴータミー精舎では毎日朝晩、自主瞑想会を行っています。朝5時から7時まで、および夜7時から9時まで。但し、木曜日夜7時から9時までの自主瞑想会は休みます。変更のある場合はこの「お知らせ」で、あらかじめ報告します。詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。


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この記事へのコメント

櫻井由紀
2013年06月22日 18:52
このお経の出来た由来の物語を知ると
この質問の意味が分かりますね。
しかしこのチュンダさんの疑問の抱き方も
凡夫の目線で見たそれとは違うような
鋭い角度から質問を投げかけていますね。
チュンダさん後に出家するのでしょうかね?
お釈迦様が何と仰るのか楽しみです。
こころざし
2016年03月13日 06:43
本文を拝見し、出家者の中に金の容器を盗んだ人がいる・・と知り衝撃を感じました。しかもブッダと一緒にいる状態で・・ですよね。チュンダさんのお気持ちを察しました。
こちらで学ばせて頂きながら、実は日常でそんな事をする事がないように、色々な意味で実践者と言えるように戒めたいです。