ブッダの感興のことば(ウダーナヴァルガ) 第13章 尊敬 15偈

15 つねに重衣をまとっているが飲食物と衣服と寝具と坐具を得る人は、多くの敵をつくる。

(テーラガーター153 剃髪して重衣をまとっているが、飲食物と衣服と寝具と坐具を得る人は、多くの敵をつくる。)

(中村元訳「ブッダの真理のことば・感興のことば」岩波文庫より引用しました。)


*ワン爺のコメント
重衣とは、出家した比丘が個人所有を許されている三種類(重衣、上衣、下衣)の衣の一つです。

「つねに重衣をまとっている」とは、出家しているという意味です。出家者は、在家者の飲食物と衣服と寝具と坐具などの布施によって生活しているのです。布施は本来個人に対してなされるものではなく、出家修行者集団になされるものですが、出家者も在家者も個人に対して布施がなされていると思ってしまう傾向があります。

そこで、今回の偈で述べられている問題が起こるのです。すなわち、尊敬されている出家者は、多くの布施を得ます。そうすると、もらいの少ない出家者から嫉妬されるのです。それでもらいの多い出家者は多くの敵を作ることになるのです。

もちろん、嫉妬する出家者が問題なのですが、嫉妬される出家者はその危険があることに注意する必要があるのです。

これは出家者の話ですが、一般の人々にも同様の事柄があることを忘れないように。



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