悪いことすれば苦しむ 善いことすれば苦しまない 

ダンマパダ 314

悪をするよりしない方がよい
後で苦しむから
するならば善いことをする方がよい
したら悩むことがないから

○この詩から学ぶこと

 今回の詩は分かりやすそうに見えてそうでもないのです。なぜならば、智慧のない者には善悪が分からないからです。愚か者の行動は、善悪を考えずに、ただ感情のおもむくままなのです。その感情は欲、怒り、無知に基づいています。善い感情は愚か者にはほとんどありません。その結果、ほとんど悪いことをしてしまい、後で後悔したり、苦しむことになるのです。

 では、悪いこととは何でしょうか。自分と他人が不幸になる行為は悪い行為なのです。この詩に即していえば、後で苦しむ行為は悪いことなのです。 一方、自分と他人が幸福になる行為は善い行為なのです。善い行為は後で、後悔はないし、苦しむことがないのです。

 この定義ではまだ具体的でないため、仏教は親切ですから、十の悪いこと、十の善いことを明確しています。8月2日にダンマパダ231番から234番を説明する時に書きましたが、もう一度列挙します。

 十悪行は以下の通りです。 1.生き物を殺すこと。2.与えられてないものを取ること。3.邪まな性的な行為をすること。4.嘘をつくこと。5.二人の仲を悪くするような言葉を言うこと。6、暴言を吐くこと。7.無駄話をすること。8.欲張ること。9.怒ること。10.邪見を持つこと(因果律を否定する考え方など)。

 十善行は以下の通りです。1.生き物を殺さないこと。2.与えられてないものを取らないこと。3.邪まな性的行為をしないこと。4.嘘をつかないこと。5.二人の仲を悪くする言葉を言わないこと。6.暴言を吐かないこと。7.無駄話をしないこと。8.欲張らないこと。9.怒らないこと。10.邪見を持たないこと。

 世の中の事柄は変わらないものがありませんが、真理は変わりません。普遍的なものが真理なのです。善悪の評価は時代や国によって変わると言われいて、事実そのような善悪もありますが、釈尊が定めた上の十悪行、十善行は真理ですから普遍的に適応します。一度みなさんも、そのように言えるのかどうか一つずつ確かめて下さい。釈尊の偉大さをあらためて感じられると思います。

 十悪行、十善行を心に銘記して、上の詩を読むと意味がよく分かります。何が善いことか、悪いことか迷わなくていいのです。

 最近のテレビなどで、著名人が平気で「嘘をつくことが一番楽しい」などと発言したり、新聞紙上には世間的には偉いという人々が平気で悪いことをしていますが、そんなことに影響されてはいけません。子供たちがそれらに影響されている現状は心配です。心ある人々は釈尊の仰る善悪の基準をしっかりと心に刻んで、自分がそれを実践するだけではなく、周りの人々にも善い影響を与えられるようにしたいものです。


~生きとし生けるものが幸せでありますように~
~生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように~
~生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように~
~生きとし生けるものに悟りの光が現れますように~ 

この記事へのコメント

ホーシノヒトリゴト
2008年10月01日 16:11
ワンギーサさん ダンマパダ314の解説ありがとうございます。さて、五戒には酒や麻薬を飲まないという戒律がありますが、十悪行には示されていないのですね。また、「二人の仲」とは自分と相手のことなのでしょうか? それとも他の二人の仲を悪くすることなのでしょうか? 宜しくお願い申し上げます。
ワンギーサ
2008年10月01日 19:40
ホーシノヒトリゴト様
コメントありがとうございます。
飲酒がそのまま悪行為ではありません。飲酒により悪行為をすることが多くなるのです。ですから、五戒では飲酒などを禁止しているのです。
後の質問は、他の二人の仲を悪くすることです。
ホーシノヒトリゴト
2008年10月02日 07:11
ワンギーサさん ご回答ありがとうございます。在家である私にとって飲酒が悪行為ではないと聞いて少しホッとしております。ただし時々、百薬の長になるくらいの量ですが。ありがとうございました。
身の丈修行者
2015年02月07日 15:40
十悪行と十善行が明確に出ていて分かりやすいです。お釈迦様がいらっしゃった時代からかなり時が過ぎているのにそのまま当てはまるのは凄さを感じます。
善行を行って参りたいです。

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