恐怖が生まれる欲望の森 ニッバーナのため切り倒せ

ダンマパダ 283

欲望の森を切り倒せ、木ではない
欲望の森から恐怖が生まれる
欲望の森や繫みを切り倒し
比丘たちよ、欲望のない者であれ

○この詩から学ぶこと

 ダンマパダの原典はパーリ語で書かれていますが、そのパーリ語にワナという単語があります。「森」と「欲望」という意味があります。この詩の一行目は「ワナを切り倒せ」でありますが、「ワナと言っても森でなく欲望ですよ」という意味で「木ではないですよ」と釈尊はジョークを言っているのです。

 釈尊は謹厳実直で融通の利かないという方ではないのです。説法を聞く人がリラックスして、よく理解できるように時々ジョークも言うことがあります。

 二行目は、森には猛獣、毒蛇、毒虫など危険なものが多く恐怖がうまれます。同様に欲望から人生の苦しみが生まれることを教えているのです。欲望は危険なものであり、恐怖なのです。これはなかなか理解してもらえないことではあります。しかし、人生の苦しみをなくすためには、三行目、欲望の森や森の中の繫みなど、すなわち欲望をすべて切り倒す必要があるのです。

 パーリ語でニッバナの意味は「欲のない」です。ニッバーナ(涅槃)にも発音が似ています。ですから、このニッバナ(欲のない)をニッワナ(ニッ+ワナ)(欲の森のない)を掛けてこの詩の結びにしているのです。

 まとめて言えば、「比丘たちよ、人生の危険、恐怖の原因である欲望を切り倒し、欲望の無い涅槃の境地に至れ」と言うことであります。尚、恐怖と煩悩(欲望)の関係について、恐怖の無い人・無畏の人を賢者と呼ぶということについて、8月16日にダンマパダ258の「この詩に学ぶこと」で書きましたので参考にして下さい。

 この詩はパーリ語を知らない時、日本語訳だけで読んでいて意味の解からない詩の一つでした。しかし、私の文章力のせいでよく解からないのであればお詫びを申し上げます。


~生きとし生けるものが幸せでありますように~
~生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように~
~生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように~
~生きとし生けるものに悟りの光が現れますように~ 

この記事へのコメント

身の丈修行者
2015年02月04日 12:51
木のレベルでサティしてそのまま処理(という言葉が合っているのか分かりませんが)して、それを思考・妄想で膨らめて森や茂みのように膨らませない・・という解釈で宜しいでしょうか。

お釈迦様のジョーク深くて興味深いです。

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