バラモンは身体言葉と心にも悪をなくして自制するなり

ダンマパダ 391

身体にも言葉にも
心にも悪行がなく
三つのことを制御する彼を
私はバラモンと呼ぶ



○この詩から学ぶこと

 「バラモンの章」はダンマパダのまとめの章です。ですから、既に同じ内容をバラモンに託して述べられているのです。今回の詩は8月2日に掲載した231番から234番の詩に相当します。

身体のイライラを押さえるように 身体を制御するように
身体の悪行をしないように 身体によって善行を行うように(231)

言葉のイライラを押さえるように 言葉を制御するように
言葉の悪行をしないように 言葉によって善行を行うように(232)

心のイライラを押さえるように 心を制御するように
心の悪行をしないように 心によって善行を行うように(233)


http://76263383.at.webry.info/200808/article_2.html

 仏教では、行為は身体で行なう行為と、言葉で行う行為と、心の行為すなわち感情を表すことまたは考えること、の三つに分けて考察します。そして何が悪行か何が善行か明確にしています。

 今回の詩の3行目の「三つのことを制御する彼を」の「三つのこと」は普通は身口意のこととして取りますが、ここではあえて欲と怒りと無知として、10悪行について考えて見ましょう。

 身口意の行為はすべて、意(心)から始まるのです。心に(9.怒り)が現われると、その怒りが小さい内は、その怒りは心の内に留めています。しかし、怒りが大きくなると、心に留めて置けなくなります。口に出しで相手を罵るようになります(6.悪口)。また、ある時は相手を貶めようと(4.妄語、5.両舌)を使います。さらに怒りがさらに大きい場合は、身体の行為に現し、相手に暴力を振るったり、殺したりします(1.殺生)。

 心に(8.欲)が現われ、その欲が小さい内は、心の内に留めています。欲が口に現われる方法はいろいろありそうです。(4.妄語、5、両舌、6.悪口、7無用語、)などです。(7.無用語)の場合は何か欲しい為に使う場合のありますが、話す楽しみ(8.欲)のための無駄話もあります。欲が非常の大きくなると、身体の行為になります。それが(2.盗み)という行為です。性的な欲の場合は(3.邪淫)です。

 心に無知が現われると、すべての悪行の根底には無知があるのですが、その無知が酷くなると(10.邪見)になります。(7.無用語)も無知の現われでしょう。

 意(心)が言葉や身体にどのように現われるからは、いろいろなパターンがあります。各自自分の行為をよく観察し、悪行をしないように、善行をするように注意する必要があります。

 身口意による十悪行をしないようにすることで、欲、怒り、無知をなくすことが出来るのです。また、心に欲、怒り、無知をなくすことによって10悪行をしないようになるのです。

賢者たちは身体を制御し 言葉を制御する
賢者たちは心を制御し 彼らは実によく自制している(243)


 243の詩の賢者たちを、釈尊はバラモンと呼ぶのです。

○バラモンは身体言葉と心にも悪をなくして自制するなり

~生きとし生けるものが幸せでありますように~
~生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように~
~生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように~
~生きとし生けるものに悟りの光が現れますように~

この記事へのコメント

2008年11月29日 06:43
ワンギーサさん、おはようございます。よく冗談のつもりの悪口で相手がショックを受けたり(この場合は無知だと思いますが)することもあるので、ここで取りあげられたのは一つのケースだと考えています。あくまで十悪行を止め、欲・怒り・無知を抑えることが大切だと考えてます。ただ疑問な点がありまして、暴力を振るったり、殺しをした場合は怒りの衝動が大きいと思いますが、逆に怒りが激しくなっても言葉だけで終わる場合や、状況次第では激怒をこらえて言葉にしない場合も実際にはあるかと思います。だから、意の行為と語、身の行為とを比較した場合、あくまでポテンシャルが高まって「怒りが頂点に達していつ暴力沙汰になってもおかしくない状態」という感じのほうが、私にはピンときます。欲についてもそうです。でも結局は欲、怒り、無知をなくせば良いわけですから愚問と言えば愚問です。有難うございました。
ワンギーサ
2008年11月29日 07:42
新さん、おはようございます。言われる通り、心の行為が言葉や身体の行為がどのように現われるかは、いろいろパターンがあります。各自自分の行為を観察して、悪行をしないように、善行をするようにすることです。
ツヨシ
2008年11月29日 08:08
 ワンギーサさん、おはようございます。
 自分が話したときに、そこに居た人たちが、誰も返事をしないことがあります。
 そのときは、相手の気持ち、話の流れ、からズレているからです。
 そのズレは、怒りによるものですね。
 
ワンギーサ
2008年11月29日 08:22
ツヨシさん、おはようございます。そのズレは無知の場合もあると思います。
2008年11月29日 09:22
ワンギーサさん、ご指導有難うございます。暴力は振るわない、悪い言葉を慎むのはいいことですが、それで怒らない善人などと自分自身を過大評価しないことですね。何気ない行動にも欲、怒りがあるので注意したいと思います。有難うございました。
身の丈修行者
2015年03月08日 21:59
ワンギーサ長老の分かり易い本文・解説の「身口意の行為はすべて、意(心)から始まるのです」とても心に響きました。
戒めとして出ている10悪行も、この心のあり方次第で発生するもの・・ですよね。
身口意から・・も、心長からも、10悪行をしないような成長を目指して精進したいです。

この記事へのトラックバック