放逸を後には止めた正念者 満月のよう世を照らす

ダンマパダ 172

以前は放逸であったが
後に不放逸になった彼は
雲を離れた月のように
世の中を明るくする


○この詩から学ぶこと

 この詩の因縁物語を知ると、この詩の意味がよく分かりますので、紹介します。昔、ある比丘が熱心に、お寺を朝から晩まで掃除をしていました。ある時、その比丘は忙しかったので、瞑想をしていた大阿羅漢のレーワタ長老に、「怠けるな」と言ってしまったのです。それに対して長老は、「掃除は一日一回で充分です。本物の仏道は心の掃除なのです。」と彼をさとしました。その比丘はその言葉を聞いて、反省して、正念、正定に励み阿羅漢果を得ました。そのため、人々に本物の修行は何かを教えることができるようになりました。悩み苦しんでいる世の中を明るくすることができるようになりました。

 この比丘のように、自分は熱心に仕事していたり、修行をしていると勘違いしている場合がかなり多いのです。日本の社会では、このような傾向がかなりあるのではないでしょうか。仕事がないのに長く会社にいるとよく働いているように思っている。特に、上司が会社にいると、部下は用事がないのに、会社に残っているなどという場合がありました。最近はないでしょうか。つまり、無駄な努力をすることです。

 比丘や修行者の第一の仕事は、悟るまでは、瞑想や経典の学習です。掃除に多く時間を使うのは間違っているのです。正しい修行で結果を出した修行者は、「雲を離れた月のように 世の中を明るくする」ことができるのです。つまり、悩み苦しむ人々の役に立つのです。

 この詩に関するスマナサーラ長老の法話が日本テーラワーダ仏教のホームページにあります。この詩の因縁物語が詳しく書かれていますので、是非お読み下さい。
http://www.j-theravada.net/howa/howa86.html

○放逸を後には止めた正念者 満月のよう世を照らす


○お知らせ

 このブログ「困った時はダンマパダ」は、昨年の6月23日にダンマパダ173番の詩のパーリ語からの翻訳と簡単な解説を初めて、ダンマパダの最後の詩423番まで続け、今年の1月1日にはダンマパダ1番、2番に戻り、本日で172番になりました。そこで一応全訳をしたことになります。

 もちろん、これらの訳は完全なものではなく、誤りや、不満足のものもあります。ですから、それらを修正しながら、今後もこのブログを、細々と続け生きたいと思います。ですが、基本的には同じものの繰り返しになるでしょう。しかし、ダンマパダは繰り返し学ぶことが必要なのです。心の修行は新しいものを追い求めるよりは、繰り返し学び、自分の血なり身にいくことが大切なのだと思います。
皆様にも、毎日ダンマパダの詩の一つをお読みになることは、意味のあることだと思います。

 最後に、お礼を申し上げます。拙いブログを(ブッダの詩は最高ですが、)お読み頂きましてありがとうございました。皆様の励ましやご協力の御陰で続けることができました。とりわけ、毎日コメントをして下さいました方々には熱くお礼を申し上げます。

~私は幸せでありますように~
~私の親しい人々が幸せでありますように~
~生きとし生けるものが幸せでありますように~

この記事へのコメント

2009年05月04日 04:35
ワンギーサさん、おはようございます。確かに変なガンバリズムみたいなのがありますね。その原因は「怠け心」にあると思います。本当に重要なことを巧妙に避けるのが「心の特技」なのかもしれません。その場合餌になるのが、世間的に立派とみなされてることなのでしょう。落とし穴だと思いますが、心の本性が善行為は嫌がるのだから、一応自分が自分を騙そう、誤魔化そうとしてる事実に気づいていればいいのかな?とは考えてます。有難うございました。
2009年05月04日 05:01
ワンギーサさん、毎日、ブログ『困った時はダンマパダ』を有難うございました。今日のコメントでも書きましたが、善行為を嫌がる心の本性からして、毎日「ダンマパダ」の詩にふれること大変意義深いものです。わかったつもり。怠けによる表面的理解が多多ありました。そんなこともありまして、今後もブログ『ダンマパダ』を勉強したいと思います。宜しくお願いいたします。有難うございました。
2009年05月04日 05:35
三宝に帰依いたします。五戒を守ります。生きとし生けるものの悩み苦しみが無くなりますように。おはようございます。
あっきん
2009年05月04日 07:32
おはようございます。
わ~い よかった!ダンマパダが続くんだ(*^^*)
ワンギーサ様ありがとうございました。
毎日くだらないコメントを出してますが、私的レベルで考えて、PCみたいに出力しています。最近ダンマパダの167章が気に入ってます。過去いろいろ趣味に手を出し飽きてまた違う事をして、結局きりがないのですね
”ダンマパダはスルメのようによく噛めば、味が出て
心の訓練になる” やはり私は食いしん坊かも
今後共、宜しくお願いします。
Mason
2009年05月04日 15:10
ワンギーサ様、皆さま はじめまして
毎日、外国から拝読させていただいてました。
何も書き込まないけど、しっかり読んでいる人は
他にも大勢いらっしゃると思います。
ブログが続くとのことでホッとし嬉しいです。
解説、コメントを毎日続けられている皆さまに
敬服、感謝しこれからも勉強させていただきます
コーヒー
2009年05月04日 16:07
ワンギーサ先生、毎日ありがとうございました。
すべて読みましたが、続くということで、安心しました。
きっと、何度も読むことによって、新たな発見も、
できたりするのではないかなと、思います。
これからも、よろしくお願いいたします。


髙橋優太
2009年05月04日 20:57
ワンギーサ先生、皆様、今晩は。
ワンギーサ先生、また明日から学ばせていただきます。よろしくお願いいたします。

これからもダンマパダを何回も何回も学習させていただきます。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
2009年05月05日 02:01
掃除、食事、おしゃべり、睡眠、仕事に時間がかかっています。瞑想、経典で修行します。
身の丈修行者
2015年05月03日 07:32
修行をするのが嫌で、様々な用事を先にしようとする・・時期がありました(今もまだあります)。ですがそれでは時間を無駄にしている事になると気付き、実教中継修行を優先させるようにしています。
ワンギーサ長老の分かり易い本文・解説の「正しい修行で結果を出した修行者は、「雲を離れた月のように 世の中を明るくする」ことができる・・悩み苦しむ人々の役に立つのです」心に響きます。身の丈で精進したいです。
ここまで楽しく拝見させて頂く中で、今日ダンマパダの詩を一通り拝見する事が出来た事を知りました。嬉しかったです。
本当に役に立つ宝もののような教えだなと実感しています。ですが、原文を僕が見ても理解不能ですが、ワンギーサ長老が分かり易く解説下さるので、その意味を知識程度は持てました様に思います。心よりお礼を申し上げます。
その内容が智慧で分かるように、実教中継実践を進めて参りたいです。

この記事へのトラックバック