287.子供や家畜に夢中になって、それらに執着している人を

ダンマパダ 第20 道の章 287

ナモー タッサ バガワトー アラハトー サンマーサンブダッサ
Namo   tassa   bhagavato   arahato    sammāsambuddhassa
阿羅漢であり正自覚者であり福運に満ちた世尊に敬礼致します


子供や家畜に酔い痴れて
心が執着している人を
死王はさらい連れてゆく
眠れる村の大洪水のように


(片山一良先生 訳)


○日常語訳

子供や家畜に夢中になって
それらに執着している人を
眠っている村を大洪水が襲うように
死神は彼を奪い取って行く


○子供のためのダンマパダ

フランダースという村の
絵の上手な少年は
財布を届けた帰り道
吹雪の中で愛犬と
抱擁しながら死にました





○一口メモ

 今回の詩で、子供とは家族のことで、家畜とは財産を意味していると思います。ですから。この詩の1行目、2行目は、家族ためを考え、財産を増やすことに夢中になって、それに執着している人と言う意味になります。これは現代の人々にとっても普通のあり方です。それらの人々にも間違えなく襲ってくるのです。避けることができません。

 もう60年近く前の話ですが、私は「フランダースの犬」という絵本を読みました。最後は絵の上手な少年が犬といっしょに死ぬという物語でした。そのことが、悔しくて、悲しくて、泣きながら、布団のなかで寝ることができませんでした。幼いながら、なぜなんとかならない思っていたのです。どうにかならないのです。ですから、お釈迦さまはダンマパダ289番(明日掲載予定)で次のように述べられました。

この道理をよく知って
賢者は戒をもって防御し
涅槃に到達する道を
ただ速やかに浄めるがよい


○スマナサーラ長老のこの詩に関す御説法

*安心という幻想 ~命は不安で成り立っている~

1.何ももたず命は生まれる。
2.すべて持とうとする努力は破綻で終わる。
3.生きるとは矛盾の行為です。
4.こころの不安と無知をなくすことで平安に至る。

 パティパダー(2009年4月号)の「今月の巻頭法話」に掲載されています。残念ながら、まだ日本テーラワーダ仏教協会HPにはまだアップされてませ ん。ですから、該当するパティパダーをお持ちでない方のために、スマナサーラ長老がまとめたポイントを列挙しておきました。


○この詩に関するブログ記事

*執着のある人々を死神は洪水のように奪い去るのだ
http://76263383.at.webry.info/200907/article_22.html

*子供や財産夢中な人を予告しないで死が襲う
http://76263383.at.webry.info/200809/article_8.html 
 


○パーリ語原文

タン   プッタパスサンマッタン
Taṃ    puttapasusammattaṃ,
自分の  子 家畜 夢中の
ビャーサッタマナサン ナラン
byāsattamanasaṃ    naraṃ;
執着の意の       人を 
スッタン ガーマン マホーゴーワ
Suttaṃ  gāmaṃ   mahoghova,
眠れる  村を   大 暴流 ように
マッチュ アーダーヤ ガッチャティ
maccu   ādāya     gacchati.
死神   取って    行く


〇詩のパーリ語について。100番からは正田大観先生を中心に行われました関西のダンマパダ輪読会の時の御自分のノートを参考にして、木岡治美様がわざわざ書き下ろしたものを私に送って下さいました。それを参考にさせて頂いております。

〇慈悲の瞑想

~私は幸せでありますように~
~私の悩み苦しみがなくなりますように~
~私の願いごとが叶えられますように~
~私に悟りの光が現れますように~
~私は幸せでありますように(三回)~

~私の親しい人々が幸せでありますように~
~私の親しい人々の悩み苦しみがなくなりますように~
~私の親しい人々の願いごとが叶えられますように~
~私の親しい人々にも悟りの光が現れますように~
~私の親しい人々が幸せでありますように(三回)~

~生きとし生けるものが幸せでありますように~
~生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように~
~生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように~
~生きとし生けるものにも悟りの光が現れますように~
~生きとし生けるものが幸せでありますように(三回)~

~私の嫌いな人々も幸せでありますように~
~私の嫌いな人々の悩み苦しみがなくなりますように~
~私の嫌いな人々の願いごとが叶えられますように~
~私の嫌いな人々にも悟りの光が現れますように~

~私を嫌っている人々も幸せでありますように~
~私を嫌っている人々の悩み苦しみがなくなりますように~
~私を嫌っている人々の願いごとが叶えられますように~
~私を嫌っている人々にも悟りの光が現れますように~

~生きとし生けるものが幸せでありますように(三回)~


(この慈悲の瞑想を唱える人には必ず幸せが訪れます。)


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~~~~~お 知 ら せ~~~~~

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この記事へのコメント

チューラパンタカ
2010年05月31日 22:12
「明日死ねたらいいなー」というのが私のずっと今まで思ってきたことでした。小さいときから、明日死ぬなら「そんないいことはない」、と記憶にある限り私はそのような、人でした。

今でもそうです。

今生きているから、仕方ないから生きている。

正直な気持ちです。

チューラパンタカ
2010年05月31日 22:31
先ほどの発言は本心ですが

そう簡単に死なないのも事実なので

生きとし生けるものが幸せでありますように

で救われました

生きとし生けるものに感謝します

そして一番に今の自分に感謝します
2010年06月01日 04:35
ワンギーサさん、おはようございます。

 幼稚園のころ先生に「将来の希望は?」と尋ねられたとき、「死なないことだ」と答えて、叱られたことがあります。仕方ないので「消防士さんになりたい」とか適当に気に入る答えにしました。

 小学生になっても、「いかにすれば死なないか?」ばかりが気になり、病気にならないための本や医学書などを積極的に読むでみたりしました。

 「それをすることで死ぬ率はどれくらいか?」は行動の指針でした。例えば、水泳は溺れ死にするかもしれないのでやりたくありませんでした。

 絵画などは、死にそうにないので子供のころ絵画教室に習いにいきました。

 仏教と出会うまで、まともに「誰でも死ぬ」という事実を認める機会は全くありませんでした。

 仏教と出会って助かりました。

 有難うございました。
高橋優太
2010年06月01日 07:15
死ぬなら自分がやっていることはすべて無駄に感じられます。英語の勉強も物理の勉強も何を勉強しても、だからどうした?で済んでしまいそうです。知識はただ生きるために必要な道具なので執着せず気楽に必要なことを勉強しようと思います。なによりも真剣にやるべきなのは、冥想実践や戒を守ることだと納得を深めて、また今日から頑張ります。ありがとうございました。
2010年06月01日 07:24
家族だからといって
特別視しないのが理想です。

モノについてもしばらくの間
かりているだけと考えています。
あっきん
2010年06月01日 08:58
 おはようございます。
”執着”が出てきました。執着を無くすと、苦がなくなると理解できました。最高レベルの幸せが涅槃もです。家族・マイホーム・旅行はたまた日本一の会社を作るのが幸せとある意味分かりますが、輪廻を超えることが、最高の幸せ。なぜなら苦しみが完全に無くなるから。
皆様ありがとうございました。
生きとし生けるものは幸せでありますように。
チューラパンタカ
2010年06月01日 21:38
「生きていたいー」の思いが強い人と

 「死ぬのが」、楽しみの人と

それぞれあるのでしょうか

生れたとき、「嫌だー」と言って生まれたような気がするのですが僕は
こころざし
2015年09月24日 19:53
家庭に多大な時間を使っている毎日ですが、子供の成長と共に徐々に自分の時間を持てるようになりました。また工夫次第でその時間は増えるように思います。
父親や夫としての役割をしっかり行いながら、涅槃を目指して時間を大事にしながら、必要な実践を行って参りたいです。

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