320.~322.あたかも象が戦場で弓より放つ矢に耐える如く

ダンマパダ 第23 象の章 320.~322.

ナモー タッサ バガワトー アラハトー サンマーサンブダッサ
Namo   tassa   bhagavato   arahato    sammāsambuddhassa
阿羅漢であり正自覚者であり福運に満ちた世尊に敬礼致します


○片山一良先生 訳

あたかも象が戦場で
弓より放つ矢に耐える如く
私は非難に耐えるであろう
多くの人は戒なきゆえに

御されたものを集会に連れ
御されたものに王は乗る
非難に耐える調御者(ちょうごしゃ)は
人の中の最上者なり

よく御された騾馬(らば)はよく
シンドゥ産の駿馬(しゅんめ)もまたよい
クンジャラという大象もよく
自己の調御者はさらによい



○日常語訳

私は象が戦場で
弓から放たれた矢を耐えるように
非難を耐え忍ぶ
多くの人々は不道徳だから

訓練された象が戦場に行く
王たちは訓練された象に乗る
訓練して非難を耐え忍ぶ人は
人間の中で最高の人である

訓練されたロバたちは優れている
シンドゥ産の馬たちも優れている
象や巨象たちも優れている
それよりも自分を訓練した人は優れている


○子供のためのダンマパダ

悪口を言われるとつらいよね
ぶたれたわけではないのにね
やさしい言葉を言われたときと同じ
耳は言葉を聞いただけなのに

耳は言葉を聞いただけ
だから悪口にまけないで
悪いことはしないで
善いことをすればよい

悪口を言う子をおこらずに
その子の幸せ願えれば
君の心のやさしさは
大きく強くなるでしょう





○一口メモ

 今日から、章が変わって「象の章」です。象は大きく、強く、やさしく、動物です。大人も子供も象は大好きです。象を見ていると落ち着いてきます。そのような象にちなんだ詩が始まります。今回の詩については、前々回、前回にいろいろ書きました。非難に関しては「子供のためのダンマパダ」に現在の気持ちを書きました。

悪口を言われるとつらいよね
ぶられたわけではないのにね
やさしい言葉を言われたときと同じ
耳は言葉を聞いただけなのに

耳は言葉を聞いただけ
だから悪口にまけないで
悪いことはしないで
善いことをすればよい

悪口を言う子をおこらずに
その子の幸せ願えれば
君の心のやさしさは
大きく強くなるでしょう


 前回までは、3回に分けて詩をブログに掲載したのですが、今回は3つのまとめて掲載致しました。そのわけは、どこかで、発表しなければならないことですが、テーラワーダ仏教の比丘は、夏(インドでは雨期)の3ヶ月間、遊行しないで、どこかのお寺に留まって修行をすることになっています。そのことを雨安居といいます。私は今年の雨安居をスリランカの瞑想道場で過ごすことにしました。そのため、このブログ「困った時はダンマパダ」は、7月中旬に終了することに致しました。日本に帰ってくるのは11月の中旬になると思いますが、このブログを再開するかどうかは未定です。すでに、ダンマパダの423のすべての詩について、2~3回掲載いたしましたから、調べればぜんぶ読むことはできます。

 改めて皆さんに感謝の言葉を述べさせて頂きますが、それまでに、最後の「第26 バラモンの章」の前まで掲載できればいいなと思っているのです。実際は私の解ることはすべてほぼ述べましたので、どこで終ってもたいした違いはありません。皆さん御愛読まことにありがとうございました。まだ1ヶ月ほど続きますので、宜しくお願いいたします。


○前回までのこの詩に関するブログ記事

前回のブログ

*戦場で弓で打たれた象のよう誹謗する人私は耐える(320)
http://76263383.at.webry.info/200908/article_13.html

*訓練した象に王が乗る訓練して誹謗に耐える最高の人(321)
http://76263383.at.webry.info/200908/article_14.html

*馴らされた駿馬や巨象それよりも自制ある人はよりすばらしい(322)
http://76263383.at.webry.info/200908/article_15.html


前々回のブログ

* 誹謗する人道徳ない人私は象のように耐え忍ぶ(320)
http://76263383.at.webry.info/200810/article_4.html

* 訓練された象のように誹謗に耐えるスーパーマン(321)
http://76263383.at.webry.info/200810/article_5.html
 
*乗り物でなく、自己の訓練が未到の涅槃に連れて行く(322) 
http://76263383.at.webry.info/200810/article_6.html
 

○パーリ語原文

320.
アハン ナーゴーワ サンガーメー
Ahaṃ  nāgova     saṅgāme,
私は  象のように  戦場で
チャーパトー パティタン サラン
cāpato      patitaṃ   saraṃ;
矢から     落ちた   矢に
アティワーキャン ティティッキッサン
Ativākyaṃ      titikkhissaṃ,
非難を        耐え忍ぶ
ドゥッスィーロー ヒ   バフッジャノー
dussīlo       hi   bahujjano.
不道徳      実に 多くの人々は

321.
ダンタン   ナヤンティ サミティン
Dantaṃ    nayanti    samitiṃ,
調御された 伴い行く   集会に
ダンタン   ラージャービルーハティ
dantaṃ    rājābhirūhati;
調御された 王が乗る
ダントー  セットー   マヌッセース
Danto    seṭṭho     manussesu,
調御して 最上の人  人間の中で
ヨーティワーキャン ティティッカティ
yotivākyaṃ      titikkhati.
その人 非難を   耐え忍ぶ

322.
ワラマッサタラー    ダンター
Varamassatarā      dantā,
優れている ロバは  訓練された
アージャーニーヤー チャ スィンダワー
ājānīyā          ca   sindhavā;
駿馬          又   シンドゥ産の
クンジャラー  チャ マハーナーガー
Kuñjarā      ca   mahānāgā,
象         又  巨象は  
アッタダントー    タトー  ワラン
attadanto        tato    varaṃ.
自分を訓練した人 それより 優れている


〇詩のパーリ語について。100番からは正田大観先生を中心に行われました関西のダンマパダ輪読会の時の御自分のノートを参考にして、木岡治美様がわざわざ書き下ろしたものを私に送って下さいました。それを参考にさせて頂いております。


〇慈悲の瞑想

~私は幸せでありますように~
~私の悩み苦しみがなくなりますように~
~私の願いごとが叶えられますように~
~私に悟りの光が現れますように~
~私は幸せでありますように(三回)~

~私の親しい人々が幸せでありますように~
~私の親しい人々の悩み苦しみがなくなりますように~
~私の親しい人々の願いごとが叶えられますように~
~私の親しい人々にも悟りの光が現れますように~
~私の親しい人々が幸せでありますように(三回)~

~生きとし生けるものが幸せでありますように~
~生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように~
~生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように~
~生きとし生けるものにも悟りの光が現れますように~
~生きとし生けるものが幸せでありますように(三回)~

~私の嫌いな人々も幸せでありますように~
~私の嫌いな人々の悩み苦しみがなくなりますように~
~私の嫌いな人々の願いごとが叶えられますように~
~私の嫌いな人々にも悟りの光が現れますように~

~私を嫌っている人々も幸せでありますように~
~私を嫌っている人々の悩み苦しみがなくなりますように~
~私を嫌っている人々の願いごとが叶えられますように~
~私を嫌っている人々にも悟りの光が現れますように~

~生きとし生けるものが幸せでありますように(三回)~


(この慈悲の瞑想を唱える人には必ず幸せが訪れます。)

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~~~~~お 知 ら せ~~~~~

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この記事へのコメント

2010年06月20日 20:37
ありがとうございます。
おかげでダンマパダに出会え
感謝しております。

子供のためのダンマパダは
他にないすばらしいものなので
できれば最後まであれば嬉しいな
というのが正直な気持です。

あと一月あまりの貴重な時間
大切に過ごさせていただきます。^^
2010年06月20日 20:39
毎日毎日色々勉強になりましてありがとうございます。
今年もワンギーサ師の雨安居が滞りなく行われますことを切に願っております。m( )m
2010年06月20日 21:03
ワンギーサさん、こんばんは。

 いよいよこのブログのコメントにお別れの時期が近づいてきましたか。。

 私事で誠に恐縮ですが、私からこのブログの愛読者の皆様にお願い事がございす。

 毎日コメントするようになってから、一年半以上たちますが、この私、ハンドルネーム「新」のコメントで何かお気づきの点がありましたら、是非教えて頂きたいのです。

 今後、こうしたネット上での発言や意見交換等は増加していくだろうと思います。仏教もその例外ではないと思います。

 ですので、この一年半を無駄にしないためにも、是非ご批判して頂けたらと思います。

 誤字、脱字が多いのは自覚しておりますので、それ以外の点、文章の書き方や仏教の内容等、何でも結構ですので、率直なご意見、ご批判を頂けたれば幸いです。

 それは、今後の宿題としていこうかと考えております。

 ワンギーサさん、何の事前の断りもなく本当に恐縮ですが、差し支えなければ、このコメントをブログ上に公開して頂きたいと思います。

 愛読者の皆様、宜しくお願いいたします。
2010年06月20日 22:15
ブログの文字だけでしか、新さん、の事を知りません

意見を述べる上では、対象となるものが必要です

以前の新さんの書き込み、と比べて、段落がついており、気持ちよいです。
2010年06月20日 23:01
チューラパンタカ様、大変貴重なご意見有難うございました。

 やはり、ご批判コメントを頂いて良かったと思いました。段落のことは、あまり意識してませんでしたから。助かりました!

 対象の問題に関しましては、今後の課題にしたいと思います。

 確かに、不特定多数の読者層を前提にしたブログで、どこまで個人的な情報を伝えるべきかは、円滑なやり取りとの兼合いを考えると、微妙かつ重要な問題だと思われます。

 早速のご批判コメント有難うございました。
2010年06月20日 23:31
ワンギーサ様、何度も失礼します

新さんへ

「意見を述べる上では、対象となるものが必要ですので、あえて以前の新さんの書き込み、と比べますが、今の新さんのコメントは段落がついており、見てても気持ちよいです」

に加筆修正いたします。

幸せでありますように。
慈悲と智慧
2010年06月20日 23:40
新さんのコメント、あえて意見するなら、全体的にシリアスで固いイメージを受けました。でもこれは私の感想なのであくまで主観的な意見です。

もっとも私のコメントが明るくて親しみやすいかというとそうではないと思いますしね。

2010年06月21日 00:22
慈悲と智慧様、誠に鋭いご批判有難うございました。

 やはり、人様の目は自分自身の目より鋭いと思いました。

 文章が固いのは、リラックスしてないからです。そして、無理に良く見せようとしてるからです。

 リラックスして、有意義な内容を語るには、まだまだ「仏教」の修行が足りない。ということだと思います。

 精進したいと思います。

早速のご批判コメント、有難うございました。
2010年06月21日 00:37
ワンギーサ比丘へ

「私は今年の雨安居をスリランカの瞑想道場で過ごすことにしました。」

捨てて捨てて、成長ですね

私も、他人ごとではありません
2010年06月21日 07:40
ワンギーサ様へ
毎朝パソコンを開いて「困ったときの
ダンマパダ」を開くのが日課
になっていました。
影響を受けてわたしもブログを
作ってしましました

この偈のように
「非難されても慈悲で乗り越える
強いこころの成長」
これは難解な行為ではないでしょうか
時には負けそうになる自分がいますが
怒りに対して怒りを返すことは
なくなりました

怠ることなく観察に励んでみます。
ありがとうございました。
慈悲と智慧
2010年06月21日 10:13
ワンギーサ師、このコメント欄でのお別れの時期が近づいて来たのですね。
このブログを初めて見た時は、お世辞抜きに素晴らしいブログだなと思いました。そして、もっと早く知っていればと思ったものです。
私達がすべきことは、ワンギーサ師から学んだことを私や生きとし生けるもの幸せのために生かすことではないでしょうか?
生かすといっても実は簡単なことではありません。とりわけ自分以外に生かすことは、ちょっと間違えればトラブルになる可能性もあります。
そこで慈悲の瞑想です。慈悲の瞑想をすればするほどスムーズに生かせると思います。スマナサーラ長老もそのようなことを発言されていたような記憶があります。
生きとし生けるものとの関わりあいには無限のパターンがあるため、全てのパターンを長老に解説していたくわけにはいかず、結局は自分で慈悲のこころを育てるしかないと思います。

私と生きとし生けるものが幸せでありますように。
あっきん
2010年06月21日 10:54
 おはようございます。
ワンギーサ様、もうすぐこのプログを終了するそうで、まさに無執着の心ですね。私的、励みになりました。
何をするにも忍耐力いりますね。
毎日プログを更新するのも、コメントする新さんも楽しみで、ど根性がいる事だと思います。
実践して教えを受けているようで、私も心がキレイになるようがんばります(*^^*)生きとし生けるものは幸せでありますように。
鉄人
2010年06月21日 11:18
ワンギーサ様 今日は。

降り続く雨の中、ほの暗い道場の片隅で、静かに瞑想をされているワンギーサ比丘の姿が目に浮かびます。
ちょっとリリカルな気分になってしまいましたが、ワンギーサ比丘がされている修行は、小生にとりましては理想の姿なのです。
会社の経営もある。家のローンもある。もちろん家族の生活も見なければいけない。責任があるんです。結果何も捨てられていないのですね。
五戒を「なんとか」守り、「なるべく」怒らず、俗世間の欲望から「可能な限り」離れる。そして朝、覚えたての瞑想をする。ここまでしか出来ていない。全部不完全。本当に未熟者です。
「覚り」への道は、何とも遠いなあと感じています。
小生も何時か「出世間」する時が、出来る時が来るのでしょうか。
とりあえず、今出来ることを、気を抜かずコツコツとやっていくしかありませんね。

















おんがえし
2010年06月21日 13:02
 以前、私は、このブログに、このようなコメントをさせて頂きました。

 ミャンマーやタイなどから上座仏教を学んで帰ってきた方々に、コンプレックスを持ったりする人が多いように思います。
 
 しかし、ブッダの教え(客観的真理の教え)の本場は、賢者がいらっしゃるところだと思います。
 
 私は、ワンギーサさま、その他、スマナサーラ長老の下で、ブッダの教えを学ぶ方々は、ブッダの教えの本場におられると思っています。
 
 むしろ、私は、海外からスマナサーラ長老の下にブッダの教えを学びに来るべきだと思います。
 
 これは極端な意見に思われるかもしれませんが、真理を探究するならば、それが正しい道だと思います。
 
 真理は賢者しか知らないと思うからです。2010/01/18 19:54
まお
2010年06月21日 17:56
修行してきてください誰でも自分の一生だからどこまででも修行してきてください。

生きとし生けるものが幸せでありますように。
もく魚
2010年06月21日 20:00
ワンギーサ様こんばんは。

このブログが始まったのはちょうど2年前の2008年6月21日だったのですね。できるならまた再開してお釈迦様の教えを伝えて頂きたいです。静かな環境で修行にお励み下さい。

新さまのコメント。2010年4月4日のお話はアイデアが良く、もく魚が思い付きたかったです。もく魚も作ってみました。
↓新さま原作フィクション
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
精舎近くにある大型書店。その「黒魔術コーナー」を熱心に物色する新先輩。キョロキョロ。そこにワンギーサ先生。

先生「おやっ新さん・・奥さんから旅行に出たと聞きましたけど?」

驚いて振り向く新さん。右手に五寸釘。そこに店員のリンゴが駆け寄ってくる。

リン「新さんごめんなさ~い。呪いのわら人形品切れです~♪」気まずくなる新さん

新 「じっ実は・・家内と上手くいかず魔術の力でよりを戻そうと家を出て来たんです」五寸釘がふるえる。プルプル

先 「お釈迦様は呪術は禁止されましたよ。それに心配いりません。さっき奥さんに『旦那と上手に別れる方法』の本を渡しておきました。大喜びでしたよ」
新 「そうだったんですか!」パッと顔が輝く。

先 「ではスリランカ行きの準備がありますのでこれで・・・」
新 「有難う御座いました!これで家内と上手くやっていけそうです」

先生の後ろ姿に深々と感謝の頭を下げる新さんなのでした。 う~~んきついブラックジョークだ~(^^;;
こころざし
2015年10月01日 07:34
本文の「悪口を言う子をおこらずに  その子の幸せ願えれば 君の心のやさしさは 大きく強くなるでしょう」心より共感致しました。
日常では自分に優しいなと嬉しくなるような言動をくれる方ばかりではありません。色々な意味で厳しい面があると思います。ですがそれに折れて引き籠り等になっても状況が改善される訳ではありません。
心を成長させる事、具体的に上記の言葉を思って日々実践して参りたいです。
本文は2010年のものですが、ワンギーサ長老の「このブログを再開するかどうかは未定です」の記事を拝見し、今更ながらワンギーサ長老が日々下さっていた学びの機会の厚意を有り難く思います。心よりお礼を申しあげます、有難うございます。
そして今もブログが続く・ワンギーサ長老の変わらぬご厚意に深く感謝しながら、この至福の機会を最大限自分の成長に生かせるように努力したいです。

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