馴らされた 駿馬や巨象 それよりも 自制ある人は よりすばらしい(322)

○子供のためのダンマパダ。
・・・
速い馬はかっこいい
大きな象はすごい
それよりも
偉大な人はすばらしい
なぜかな?


○パーリ語原文と訳語

ワラマッサタラー    ダンター
Varamassatarā     dantā,
優れている ラバは   訓練された

アージャーニーヤー  チャ  スィンダワー
ājānīyā        ca    sindhavā;
駿馬         また  シンドゥ産の

クンジャラー  チャ   マハーナーガー
Kuñjarā     ca    mahānāgā,
象       また   巨象は
  
アッタダントー    タトー   ワラン
attadanto       tato     varaṃ.
自分を訓練した人は  それより  優れている


○直訳
訓練されたラバは優れている
またシンドゥ産の駿馬は(優れている)
象また巨像は(優れている)
自分を訓練した人はそれより優れている


○意訳
訓練されたラバたちは優れている
シンドゥ産の馬たちも優れている
象や巨象たちも優れている
それよりも自分を訓練した人は優れている


○一口メモ
今回の詩では、よく訓練されたラバやよく訓練された駿馬や象や巨像も乗り物として優れていると述べています。しかし、「それよりも自分を訓練した人は優れている」と言うのです。

そうですねと、自分は人間だから、先ず自分を訓練しなければいけないと自分訓練をする人はそれはそれで素直でよいのです。しかし、なぜ「それよりも自分を訓練した人は優れている」のだろうと考える人もいます。それも、それで悪くないのです。明日の323番の詩がその答えです。ですからその答えを明日述べます。

今日の一口メモはそれでよいのですが、少し物足りないので、前々回のこの詩の解説で書いた「智慧を増やす方法」について復習しておきましょう。

ある時、釈尊は比丘たちに聞きました。「智慧を増やす方法は何か?」 それに対して釈尊自身が「1.智慧ある人に親しむこと。2.正法を聞くこと、すなわち学ぶこと。3.如理に作意すること。4.法に即した行ないをすることである」とお答えになりました。(南伝大蔵経18巻428ページ)

1.智慧ある人に親しむこと。これは善友と親しむことです。ブッダはこれが仏道修行のすべてであると、いろいろな局面で述べておられます。善友と親しむことなしに智慧を増やすことはできないのです。なぜならば、四聖諦という人間を超越した智慧は善友に教えてもらわなければ自分では発見できないからです。

2.正法を聞くこと。善友と親しむことで、正法(四聖諦など)を聞く(学ぶ)ことができるのです。

3.如理に作意すること。文字通りの意味は道理に従って考えることです。しかし、実際には、正法を学ぶことによって、道理に従って考えることができるようになるのです。もう少し具体的には、四聖諦に基づいて、因果法則に基づいて、無常・苦・無我に基づいて、理性的客観的に考えることができるのです。

4.法に即した行ないをすること。智慧を増やすためには考えるだけではできません。特に、人間を越えた智慧は、法に則した実践が必要です。具体的には慈悲の瞑想やヴィパッサナー瞑想実践が必要なのです。

以上4つのことを通じて、智慧を増やすことができます。


馴らされた 駿馬や巨象 それよりも 自制ある人は よりすばらしい(322)


○スマナサーラ長老のこの詩に関する御説法
残念ながらまだ、この御説法は日本テーラワーダ仏教協会のHPにアップされていません。
2011年3月号のパティパダーの巻頭言に掲載されています。


○この詩の解説は次の記事を参考にしてください。
*320.~322.あたかも象が戦場で弓より放つ矢に耐える如くに
http://76263383.at.webry.info/201006/article_20.html

*馴らされた駿馬や巨象それよりも自制ある人はよりすばらしい(322)
http://76263383.at.webry.info/200908/article_15.html

*乗り物でなく、自己の訓練が未到の涅槃に連れて行く(322) 
http://76263383.at.webry.info/200810/article_6.html


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~お知らせ~~~~~

◎10月30日雨安居は終了しましたが、ワンギーサがゴータミー精舎に滞在中は
朝5時から7時まで及び夜7時から9時までのゴータミー精舎での自主瞑想会は
毎日行います。ふるって参加して下さい。但し木曜の夜は、瞑想会は休みます。
詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。

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この記事へのコメント

ぱん
2012年12月23日 07:01
最近、わが家に災難がふりかかり、
伝家の宝刀も無常だとわかりました。
執着は苦だ、無執着こそ楽だ、
との思い強まりました。

覚りに向けて駿馬のごとく、
一心不乱に走りたいと思います
怠け心と戦いつつですが…
あすか
2012年12月24日 11:59
ただ学ぶだけでは足りないのですね。
実践してこそはじめて身につく。
早速、実行。練習、練習。^^
こころざし
2016年01月12日 06:11
本文の特に「四聖諦という人間を超越した智慧は善友に教えてもらわなければ自分では発見できないからです」を拝見し、心から実感致しました。無明で本能にそって欲にまみれて生きている自分に気が付いて、そしてそれを乗り超えようとする状況まで得られている事、至福に思います。
智慧が持てるように・増やせるように本文で解説されている事を大切にして毎日実践を行っていきたいです。