年老いて 弱った両親を できるのに 養わない人 破滅するのみ<98>及び<97>

○少年少女のためのスッタニパータ97.と98.
・・・
恩知らずの
最たるものは
親不孝です。


97.と98.第1 蛇の章 6.没落経 7.と8.

○毎田周一先生訳
第三の没落者は
迎言る通りなのはよく解りました
では世尊よ 第四の没落の始まりはどこにあるのでせうか
それをお示しください<97(7)>

老い衰えた母と父を
養うことが出来るのに
養はうとしない人
そこに没落の始まりがある<98(8)>


○中村元先生訳
97
「よく分かりました。おっしゃるとおりです。
これが第三の破滅です。
先生! 第四のものを説いてください。
破滅への門は何ですか?」

98
「みずからは豊かで楽に暮らしているのに、
年老いて衰えた母や父を
養わない人がいる、
──これは破滅への門である。」


○正田大観先生訳
97.
〔天神が尋ねた〕「かくのごとく、まさに、このことを識知します。
彼は、第三の滅びの者です。
世尊よ、第四の者のことを、説いてください。
何が、滅びつつある者の入り口ですか」〔と〕。(7)

98.
〔世尊は答えた〕「彼が、母を、あるいは、父を、
若さ〔の盛り〕を過ぎ、老い朽ちた者を、
〔やれば〕できる者として存していながら、養わないなら
――それが、滅びつつあるの者の入り口です」〔と〕。(8)


○パーリ語原文
97.
イティ     ヘータン    ウィジャーナーマ
‘‘Iti       hetaṃ      vijānāma,
そのように  実にそれを   識別する


タティヨー    ソー       パラーバワトー
Tatiyo      so         parābhavo;
第三の     彼は       没落する人

チャトゥッタン    バガワー    ブルーヒ
Catutthaṃ      bhagavā    brūhi,
第四を        世尊よ     説いて

キン    パラーバワトー     ムカン
kiṃ     parābhavato       mukhaṃ’’.
何が    没落しつつある人の  入口

98.
ヨー    マータラン    ピタラン    ワー
‘‘Yo     mātaraṃ     pitaraṃ    vā,
彼が    母を        父を     或は 

ジンナカン    ガタヨッバナン   
jiṇṇakaṃ     gatayobbanaṃ;
年老いて     盛りの過ぎた

パフ        サントー    ナ    バラティ
Pahu        santo      na    bharati,
できる者として  あるのに   ない   養う

タン     パラーバワトー   ムカン
taṃ     parābhavato     mukhaṃ’’.
それが   没落する人の    入口


○一口メモ
98番の偈を中村先生の訳を繰り返します。「みずからは豊かで楽に暮らしているのに、年老いて衰えた母や父を養わない人がいる、──これは破滅への門である。」

当たり前のような事実ですが、よく考えてみましょう。子供が成長できたのはすべて両親のおかげです。両親の世話なしには生きてこられなかったのです。子供は親に大きな恩を受けているのです。恩を受けたら、その恩返しをするということで、恩と恩返しのバランスが取れるのです。恩返しがなかったらバランスが崩れ、調和がなくなります。真理とはバランスであり、調和なのです。両親に対する恩返しをしないことは、真理に反し、真理を嫌うということなのです。真理を嫌う者は没落するのです。

真理は、バランスを取り、調和を保つために、恩返しをしない者を、破滅、没落させるのです。

それは具体的にはどのように、行われるのでしょう。まず、恩返しない者がどんなに厚顔無恥な人間であっても、自我から離れた本心というものがあります。その本心が自分自身を攻撃します。それはよく言われる「良心の呵責です」、そのために、そのような人の心は穏やかにはなれません。いつも不安や怖れを感じて生きなければなりません。それで病気になったり、その他な不幸な事柄にあうことになります。

また、親の恩を忘れるような人は世間から信用されません。世間から信用されなくなったら仕事はうまくいきません。仕事がうまくいかなくなれば、生活が成り立たちません。破滅、没落の道を進むことになるのです。

ここで、親の恩を学ぶことで、真理はバランスであり、調和であるということが分かってきました。


第三の 没落の原因は わかります 第四の原因を 教えて下さい<97>

年老いて 弱った両親を できるのに 養わない人 破滅するのみ<98>


○三十七菩提分法の解説(六回目)
三十七菩提分法は七項目(1.四念処、2.四正勤、3.四如意足、4.五根、5.五力、6.七覚支、7.八正道)あります。今日は最後の七番目、八正道につい説明になります。

八正道は仏教の修行法の基本ですから、皆さんはご存知だと思います。その項目だけを列挙しておきます。
1.正見(正しい見解)、2.正思惟(正しい考え方)、3.正語(正しい話し方)、4.正業(正しいい)、5.正命(正しい職業)、6.正精進(正しい努力)、7.正念(正しい気づき)、8.正定(正しい集中)。

仏教の入門書にはその説明が詳しく書かれているはずです。また、ブログ内検索で検索すれば、いろいろな面から八正道を説明した記事が読めます。また、日本テーラワーダ仏教協会のホームページで検索すれば、スマナサーラ長老の解説を読むことが出来るとおもいます。

以上で三十七菩提分法の簡単な解説は終わりますが、なぜブッダはこのようにいろいろな修行法を教えているかという問題に答えます。それはいろいろな個性を持つ修行者がいるからです。ブッダは修行者の個性に合わせて、修行法を教えたのです。ですから、いろいろな修行法があるのです。しかし、三十七菩提分法をよく調べてみると、八正道のいくつかをピックアップして、修行法が構成されていることに注目すべきです。八正道さえ理解していれば、たくさんあるなと困らなくともよいのです。


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎ゴータミー精舎では毎日朝晩、自主瞑想会を行っています。朝5時から7時まで、および夜7時から9時まで。但し、木曜日夜7時から9時までの自主瞑想会は休みます。変更のある場合はこの「お知らせ」で、あらかじめ報告します。詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。


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この記事へのコメント

櫻井由紀
2013年07月03日 10:28
お釈迦様が八正道と言う
真理に達するための実践方法を
教示してくださった事に
感謝いたします。
全ては因果法則で成り立ちますから
一番基本である
親の恩を忘れる様では
聖者になる事は出来ませんね。
基本、土台が最も重要ですね。
でなければ
砂上の楼閣に成りかねませんから。
精進していきます。
みき
2013年07月03日 12:04
こんにちは、ワンギーサ先生。
今日の記事も大切なことを、私に気付かせて頂きました。有難うございました。
なかなか、親孝行をしない自分がいます。それは親に対する甘えでもあります。ケチな性格でもあります。しかし、それではいけませんね。
早速親を養い、親孝行するように頑張ります。
ゆみ
2013年07月06日 15:37
素敵なブログがある事に気づき、感謝します。

親に感謝、当たり前が難しいのは、
感謝と尊敬をゴッチャにしていたからです。
感謝はしても、尊敬できない親を持っています。
祖母のお見舞いに1回もいかない親。
きっとお葬式の時に行って、思い切り、悲劇的に泣く、
パターンです。祖父の時のように。
こんな、怒りの心がある自分もどうしたらよいのか…。
断勤?捨てる努力でしょうか。とても難しい…。
変な書き込みですみません。

こころざし
2016年03月16日 06:11
自分なりに親孝行をしようと機会を設けていますが、頂けない事に一緒にいる中で喧嘩するような状況になる事があります。
関りがあるから出来る事を大事にすると共に、こちらで学ばせて頂いている事を元に、親が心地よくいられるような接遇が出来るようになりたいと思います。