180.(序) 第1 蛇の章 10.アーラワカ夜叉経 序

○子供のためのスッタニパータ アーラワカ夜叉経 序
・・・
アーラワカという鬼がお釈迦さまに
「おれの質問に答えろ。」と言いました。
「答えられなかったら、両足を持って、
川の向こうに投げ飛ばす。」
お釈迦さまはすべての質問に
鬼が驚くような見事な答えを出しました。


180.(序) 第1 蛇の章 10.アーラワカ夜叉経 序

○中村元先生訳

10.アーラヴァカという神霊 (序)

わたしか聞いたところによると、──あるとき尊き師(ブッダ)はア-ラヴィー国のアーラヴァカという神霊(夜叉)の住居に住みたもうた。そのときアーラヴァカ神霊は師のいるところに近づいて、
師にいった、「道の人よ、出てこい」と。「よろしい、友よ」といって師は出てきた。

(また神霊はいった)、「道の人よ、入れ」と。「よろしい、友よ」といって、師は入った。

ふたたびアーラヴァカ神霊は師にいった、「道の人よ、出てこい」と。「よろしい、友よ」といって師は出て行った。

(また神霊はいった)、「道の人よ、入れ」と。「よろしい、友よ」といって師は入った。三たびまたアーラヴァカ神霊は師にいった、「道の人よ、出てこい」と。よろしい、友よ」といって師は出てきた。

(また神霊はいった)、「道の人よ。入れ」と。「よろしい、友よ」といって師は入った。

四たびまたアーラヴァカ神霊は師にいった、「道の人よ、出てこい」と。

(師は答えた)、「では、わたしはもう出て行きません、汝のなすべきことをなさい」と。

(神霊がいった)、「道の人よ、わたしは汝に質問しよう。もしも汝がわたしに解答できないならば、汝の心を乱し、汝の心臓を裂き、汝の両足をとらえてガンジス河の向こうの岸に投げつけよう。」

(師は答えた)、「友よ。神々・悪魔・梵天を含む世界において、道の人・バラモン・神々・人間を含む生けるものどものうちで、わが心を乱し、わが心臓を裂き、わか両足をとらえてガンジス河の向こうの岸に投げつけ得るような人を、実にわたしは見出さない。友よ。

汝が聞きたいと欲することを、何でも聞け」と。そこでアーラヴァカ神霊は、師に次の詩をもって呼びかけた。──


○正田大観先生訳

1.10 アーラヴァカの経 (序) このように、わたしは聞きました。或る時のことです。世尊は、アーラヴィーに住んでおられます。アーラヴァカ夜叉の居所において。そこで、まさに、アーラヴァカ夜叉は、世尊のおられるところに、そこへと近しく赴きました。近しく赴いて、世尊に、こう言いました。「沙門よ、出て行け」と。「友よ、いいでしょう」と、世尊は出て行きました。「沙門よ、入れ」と。「友よ、いいでしょう」と、世尊は入りました。
再度また、まさに……略……。三度また、まさに、アーラヴァカ夜叉は、世尊に、こう言いました。「沙門よ、出て行け」と。「友よ、いいでしょう」と、世尊は出て行きました。「沙門よ、入れ」と。「友よ、いいでしょう」と、世尊は入りました。
四度また、まさに、アーラヴァカ夜叉は、世尊に、こう言いました。「沙門よ、出て行け」と。「友よ、まさに、わたしは、それなら、〔もはや〕出て行くことはないでしょう。それが、あなたによって為されるべきであるなら、それを為しなさい」と。
「沙門よ、おまえに、問いを尋ねよう。それで、もし、わたしに、〔答えを〕説き示さないなら、あるいは、おまえの心を投げ放つ、あるいは、おまえの心臓を切り裂く、あるいは、〔両の〕足を掴んでガンガー〔川〕の彼岸に投げ放つ」と。
「友よ、天〔界〕を含む世において、魔〔界〕を含み梵〔界〕を含む〔世〕において、沙門や婆羅門を含む人々において、天〔の神〕や人間を含む〔人々〕において、彼が、あるいは、わたしの心を投げ放つとして、あるいは、わたしの心臓を切り裂くとして、あるいは、〔両の〕足を掴んでガンガー〔川〕の彼岸に投げ放つとして、その者を、まさに、わたしは見ません。友よ、ですが、ともあれ、あなたは尋ねなさい――〔あなたが〕それを望むなら」と。そこで、まさに、アーラヴァカ夜叉は、世尊に、詩偈をもって語りかけました。


○一口メモ
今回からアーラワカ夜叉経が始まります。アーラワカ夜叉経には序があります。毎田先生の訳には、序がありません。毎田先生は序にあまり意味はないと考えていたようですね。

しかし、明日からのアーラワカ夜叉がブッダに問う内容は、なかなか興味のあるものです。アーラワカ夜叉はよく考えて、自分ではどうしても答えが出ない問題をブッダに質問したようですね。

質問の内容とブッダの答えは、明日以降に掲載しますが、始めの質問だけ、公開しておきましょう。皆様も是非、答えを自分で考えてみで下さい。アーラワカ夜叉に両足をもたれて、ガンジス河のこちら側からあちら側に投げられないように、しっかり考えてください。

始めの質問。この世で人間の最上の富は何であるか?

この答は何でしょうか?


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎ゴータミー精舎では毎日朝晩、自主瞑想会を行っています。朝5時から7時まで、および夜7時から9時まで。但し、木曜日夜7時から9時までの自主瞑想会は休みます。変更のある場合はこの「お知らせ」で、あらかじめ報告します。詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。


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この記事へのコメント

櫻井由紀
2013年08月30日 09:53
アーラワカ夜叉さんが
どんなに残酷な言葉を使って
おどしても
お釈迦様には
死に対する恐怖は無いのですから
「おどし」が成立しませんね。
この時点ですでにアーラワカ夜叉さん
お気の毒。
それから「最上の富」でありますけれども
私はお釈迦様の「最後の言葉」を
思い出しまして
「無常を悟る事」と
「修行に精進する事」ですから
「仏教」を理解・納得・実践し
「仏法僧に三帰依する事」
=「揺るがない、確信をもって
お釈迦様の教えを学び続ける」のが
「最上の富」だと思いました。
どんな答えが待っているのか
ワクワクです。。。。。。
花咲か爺さん
2013年08月30日 12:33
最上の富
心の安穏。
私だったら、これしかないね~、、
こころざし
2016年04月04日 11:14
本文を拝見し、最初の質問を考えてみました。
人間の最上の富は、心が安定していることになるでしょうか。どんなにお金があっても・名誉や地位があっても、心が不安定ではなんともならないと思います。
明日のその後が楽しみです。