たとえると 燃える家屋を 消すように 生じた憂い 消し去るように<591>

○少年少女のためのスッタニパータ<591>
・・・
家が燃えれば、
すぐに水をかけて消すように
あるいは風が綿を吹き飛ばすように
悲しみを吹きとばせ。


第3 大きな章 8.矢経(葥経:せんきょう)18.

○日本テーラワーダ仏教協会「日常読誦経典」訳
591.
家についた
火を水で消し去るように
智慧に満ちた賢者、
巧みな人は、
湧き起こった悲しみを、
風が綿花を吹き払うように、
即座に消す。


○中村元先生訳
591
たとえば家に火がついているのを
水で消し止めるように、
そのように知慧ある聡明な賢者、
立派な人は、悲しみが起こったのを
速やかに滅ぼしてしまいなさい。
──譬えば風が綿を吹き払うように。


○正田大観先生訳
597.(591) 
あたかも、燃える家を水で消し止めるように、
また、このように、慧者にして知慧を有する者は、
賢者にして智者たる人は、
生起した憂い〔の思い〕を、
すみやかに〔消し静めるがよい〕
――風が、綿を吹き飛ばすように。(18)


○パーリ語原文
596.
ヤター    サラナマーディッタン
Yathā     saraṇam・ādittaṃ,
たとえば   家を・燃えた

ワーリナー   パリニッバイェー
vārinā       parinibbaye;
水で       完全に消すように

エーワンピ      ディロー    サパンニョー
Evam・pi        dhīro       sapañño,
このように・また   賢者       正慧者

パンディトー   クサロー    ナロー
paṇḍito       kusalo      naro;
智者        善巧者     人々は

キッパムッパティタン    ソーカン
Khippam・uppatitaṃ     sokaṃ,
急速に・生じた        悲しみを

ワートー    トゥーランワ   ダンサイェー
vāto       tūlaṃ・va      dhaṃsaye.
風が      綿・ように     吹き払うであろう


○一口メモ
この偈では、死者に対する悲しみを、まず燃える家にたとえています。その際、知恵ある賢者や生き方が上手な人は、家にもし火が付いたら、その火が燃え上がる前に、まだ火が小さいうちに、なるべく早く水をかけて消すのです。もしグズグズしていて、家についた火が燃え上がって、大きくなったら、少量の水では消せなく、家を全焼してしまうのです。それと同じように、死者に対して悲しみが現れても、それが小さいうちに、「生まれた者は必ず死ぬものだ、どのように泣いても死者を呼び戻すことはできない」のだと理解して、悲しみをすぐに消すことを教えています。

もう一つ、この偈では、悲しみを綿にたとえています。綿の木に綿の花が咲き、その綿の花にふわふわした綿ができます。その綿は風が吹くと、吹き飛ばされるのでしょう。私は綿が風で吹き飛ばされる様子は知りませんが、綿は風で吹き飛ばされるのですね。そのように、死者に対する悲しみを吹き飛ばしなさいとこの偈では述べています。それらが賢者達の悲しみをなくす方法なのです。


たとえると 燃える家屋を 消すように 生じた憂い 消し去るように<591>


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎緊急連絡:明日9月6日(土)の夜のゴータミー精舎における自主瞑想会は、月例講演会が開催されますので中止します。


◎雨安居中のゴータミー精舎では火曜日の夜の自主瞑想の始めに「初法輪経」を唱えることにしました。興味がある方は是非参加してください。心が穏やかになり、「眼が生じ、智が生じ、慧が生じ、明らかになり、光が生じる」気がします。(初転法輪経の言葉)


◎ゴータミー精舎では毎日朝晩、自主瞑想会を行っています。朝5時から7時まで、および夜7時から9時まで。但し、木曜日夜7時から9時までの自主瞑想会は休みます。変更のある場合はこの「お知らせ」で、あらかじめ報告します。詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。


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この記事へのコメント

noritarou
2014年09月05日 10:49
大好きな、とても美しい詩です。
>風が綿花を吹き払うように
を、私の場合はわかりやすく、
風がたんぽぽの綿毛を飛ばすように
と記憶から取り出しています。
そして、吹き払うのは「私の息」ではなく、
「風」である所が、本当に、実に、秀逸です。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
あすか
2014年09月05日 11:05
怒りも初期消火が大切です。
悲しみも同じなのですね。
こころざし
2016年08月10日 05:50
悲しみ、の状態を拡大させず、吹き消すような印象を感じました。引っ張るほどその悲しみは度合いを増し・拡大し・捕らわれるようになるように思います。
即座に消す事、日常で認識したことを引っ張らない様に、実践したいです。