盗まない 嘘をつかない 慈愛持つ 心の乱れ 気づけば払う<967>

○少年少女のためのスッタニパータ<967>
・・・
生き物を殺さない。
盗まない。
淫らな行為をしない。
嘘をつかない。
お酒を飲まない。


第4 八つの詩句の章 16.サーリプッタ経 13.

○毎田周一先生訳
967.
盗むことなく 嘘をつかず
弱いものにも強いものにも ひとしく慈愛を持って接するがよい
心の乱れに気付いたら
『暗黒の部分』が働くのだと それを取払うがよい


○中村元先生訳
967
盗みを行なってはならぬ。虚言を語ってはならぬ。
弱いものでも強いものでも(あらゆる生きものに)慈しみを以て接せよ。
心の乱れを感ずるときには、
「悪魔の仲間」であると思って、これを除き去れ。


○正田大観先生訳
974.(967)
盗みを為さないように。虚偽を話さないように。
動くものと動かないものたち(一切の生類)に、慈愛〔の心〕で接するように。
意に混濁あることを識知するなら、そのときは、『黒き者(悪魔)の徒である』と、
取り除くように。(13)


○パーリ語原文
973.
テッヤン     ナ    カーレー    ナ    ムサー   バネッヤ
‘‘Theyyaṃ    na    kāre       na    musā     bhaṇeyya,
盗みを      ない   為さ      な    嘘を     語ら

ネッターヤ    パッセー     タサターワラーニ
mettāya      phasse      tasathāvarāni;
慈愛によって  接せよ      動くもの・動かないものに

ヤダーウィラッタン     マナソー    ウィジャンニャー
Yadāvilattaṃ         manaso     vijaññā,
それが・混乱が(あると)  心に      知るならば

カンハッサ     パッコーティ    ウィノーダイェッヤ
kaṇhassa      pakkhoti      vinodayeyya.
黒い者の     仲間と       取り除くように


○一口メモ
昨日の偈で「寒さ暑さを耐え忍ぶべきだ」と述べましたが、苦行を強いるものではありません。仏教は苦行を奨励しません。なるべく、寒くもなく暑くもない処で修行できればそれが望ましいのです。しかし、少しの寒さや少しの暑さで弱音を吐くなと言いたいのです。その点の誤解がないようにお願いします。

さて、961偈でサーリプッタ尊者はブッダに以下のように質問しました。

熱心につとめる修行者には、
いかなることばを発すべきか? 
ここでかれのふるまう範囲はいかにあるべきか? 
かれのまもる戒律や誓いはどのようなものなのですか?(中村先生訳)

この質問に対するブッダの解答が今回の偈です。
1.「いかなることばを発すべきか?」に対して、「虚言を語ってはならぬ。」
これは「偽りを語らない」ということです。

2.「ここでかれのふるまう範囲はいかにあるべきか?」に対しては、「盗みを行なってはならぬ。」及び「弱いものでも強いものでも(あらゆる生きものに)慈しみを以て接せよ。」
前者は「与えられていないものを取らない」ということであり、後者は「生き物を殺さない」ということです。

3.「かれのまもる戒律や誓いはどのようなものなのですか?」に対して「心の乱れを感ずるときには、「悪魔の仲間」であると思って、これを除き去れ。」であります。これは「淫らな行為をしないこと。」及び「放逸の原因となり人を酔わせる酒・麻薬類を使用しない」ということです。

このように考察すると今回の偈は五戒の初期的な表現であると見ることが出来ます。


盗まない 嘘をつかない 慈愛持つ 心の乱れ 気づけば払う<967>


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎ゴータミー精舎では、通常は毎日朝晩、自主瞑想会を行っています。朝5時から7時まで、および夜7時から9時まで。但し、木曜日夜7時から9時までの自主瞑想会は休みます。また変更のある場合はこの「お知らせ」で、あらかじめ報告します。詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。


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この記事へのコメント

kempsford
2015年08月05日 04:10
おはようございます。
心の乱れ(気付きの喪失)を「悪魔」とされるブッダの教えに、はっとしました。そこにさらに、「これは『淫らな行為をしないこと。』及び『放逸の原因となり人を酔わせる酒・麻薬類を使用しない』ということです。」と、先生から解説して頂きました。そのおかげで、日々唱える五戒について、新たに「悪魔を取り払う」という視点から、新鮮な気持ちで臨むことができるようになりました。御指導ありがとうございました。
こころざし
2015年08月05日 07:27
おはようございます。
日々唱えている五戒ですが、守れない時があります。
室内の甘いものに蟻が多数居た時に、掃除機で吸い取りました。旅先で家族とお酒を飲んでしまいました。反省しています。心を乱す行為をしないように、注意したいです。
ワンギーサ長老・皆様の今日も素晴らしい一日となりますように。
みき
2015年08月05日 20:24
こんばんわ。
「心の乱れに気付いたら
『暗黒の部分』が働くのだと それを取払うがよい」
性欲に当てはめると「淫らな行為」に当てはまると思います。気をつけます。その行為は欲からかそれとも本当の慈悲からなのか?自問するだけでもいいと思います。
こころざし
2016年12月03日 19:03
私事ですが、お酒は完全に断っていて、懇親会等で飲み放題◇◇円という状態でも、損とか考えずにノンアルコールに徹しています。お陰様で二日酔いとか飲みすぎ状態は無縁です。嘘は、軽い冗談という形で嘘的な事を言う時があり、反省しています。発する言葉に偽りがないように、気を付けて参りたいです。