殺生と 盗みと嘘と 姦淫が 生臭である 肉食でない<再242>

○ワン爺さんの独り言<242>
・・・
生臭は
食べものによるものでは
ありません。
悪いことをして
心が臭くなるようなこと。


第2 小さな章 2.生臭経 4.

○中村元先生訳
242
「生物を殺すこと、打ち、切断し、縛ること、
盗むこと、嘘をつくこと、詐欺、だますこと、
邪曲を学習すること、他人の妻に親近すること、
──これがなまぐさである。肉食することが<なまぐさい>のではない。


○正田大観先生訳
245.(242) 
〔過去仏カッサパは答えた〕
「命あるものを殺すこと、〔命あるものを〕打つことと切ることと縛ること、
〔物を〕盗むこと、
虚偽を説くこと、欺くこと、さらには、騙すこと、
〔役に立たない〕学問に従事すること、他者の妻と慣れ親しむこと
――これが、生臭です。まさに、肉を食べることではありません。(4)


○パーリ語原文
242.
パーナーティパートー    ワダチェーダバンダナン
‘‘Pāṇātipāto           vadhachedabandhanaṃ
生きものを殺すこと     打ち・切り・縛ること

テッヤン     ムサーワードー   ニカティ ワンチャナーニ   チャ
theyyaṃ     musāvādo       nikati vañcanāni       ca
盗むこと     嘘をつくこと     欺き だますこと     と

アッジェーナクッジャン     パラダーラセーワナー
ajjhenakujjaṃ           paradārasevanā,
学ぶこと・邪曲を        他人の妻に親しむこと

エーサーマガンドー   ナ    ヒ      マンサボージャナン
esāmagandho,       na    hi       maṃsabhojanaṃ.
これが生臭       ない   決して    肉を食すること


○一口メモ
生臭い獣の肉や魚の肉を食べることを生臭さと言われていたようです。しかし、過去仏のカッサパ仏はそうではないと次のように言われました。「生臭とは、食べるものが生臭いのではなく、死んだ時に肉が臭いものをいうのだ。」と。

生きものを殺すこと、盗むこと、嘘つくこと、他人の妻に親しむことなど、後に五戒と定められて項目の4つまでがなすべきことでないこと、すなわち悪いこととして指摘されています。これらの行為で心が汚れ、不快な悪臭を放つようになるのです。食べるものが悪臭を放ち生臭いから、生臭と呼ばれるのではないと述べています。

一方、煩悩のない人々は、たとえ死体になっても悪臭はない。肉食が生臭というのではないというのです。

この立場から見ると、戒(道徳)を守らない人は生臭であり、戒(道徳)を守る人は生臭ではないということになります。そうであるならば、ある出家者を批判して、生臭坊主という言葉が使われますが、在家者も生臭人間にならないように注意した方がよいと思います。

最後に、酒類の使用を禁止した五戒についてとの違いについては次のように考えます。道徳は他人との関係で問題になることです。酒類を使用すること自体が罪ではないのですが、酒類の使用することによって、理性をなくすようになり、罪を犯す恐れがあるため、五戒には親切に酒類の使用を禁止しているのです。しかし、過去仏の時代では、酒類の使用の禁止を言う必要がなかったのではないかと思います。


○前回のこの偈の解説

殺生と 盗みと嘘と 姦淫が 生臭である 肉食でない<242>
http://76263383.at.webry.info/201310/article_17.html


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

生きとし生けるものは幸せでありますように
生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように
生きとし生けるものの願いごことが叶えられますように
生きとし生けるものにも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


○アラナ精舎雨安居日記 
2016.8.16.(火) 第28日目
 夜明け前に眼を覚ますと、コオロギが鳴いていた。秋が近づいているのを感じた。今日はクサラダンマ長老と二人で早朝の瞑想を行った。また朝の読経は木岡さんと二人で行った。
 午後、一人の男性がアラナ精舎に訪れた。彼はお坊さんと話しをしたいということなので、木岡さんは私を呼びに来た。彼は京都から来たという。42歳の方で、スポーツ・マッサージの仕事をしていて、もう20年になるという。始めに彼は私に話し始めたことは、仏教は金儲けをしてはいけないのか?ということであった。彼は日本テーラワーダ仏教協会の初代会長の鈴木一生さんに興味を持っていて、彼のように一度は金儲けをしたいという夢があったようだ。「仏教は合法的な金儲けを否定しているわけではない」という答えには一応納得したようだ。
 もう一つ、彼が話したかったことは「慈悲の冥想」は非常に効果があるということだった。3か月前から始めたが、心が変わるのを実感しているという。特に1週間ほど前に、銀行でトラブルがあり、怒りを感じたが、よく考えると銀行のだれも責任がある訳でなく、善かれと思ってやったことだと考えることができたという。しかし、彼の心の中に何かもやもやしたものが残っていたという。その時、「彼らを許す。」ことにした。すると銀行の人も幸せになるだろうと思ったし、自分の気持ちが、すっきりと、爽やかになったと言う。そしてつくづく「慈悲の冥想は効果がある。」と言っていた。
 夕方の読経の時間が近づいたので、私は彼に参加するように提案した。その際夕方は慈悲の冥想の代わりに「釈迦牟尼仏陀の世界」(慈悲の実践フルバージョン)を唱えることを伝えた。彼は喜んでそれを受け入れた。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎私ワンギーサは、7月20日から10月15日まで、大阪府岸和田市のアラナ精舎で雨安居をしています。カテナ法要まではこちらに滞在することになります。それ以後についてはどこで生活するか分かりません。宜しくお願い致します。

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この記事へのコメント

kempsford
2016年08月17日 04:18
おはようございます。
マインドフルネスが欧米で盛んであると聞きます。確かに、妄想が減り、集中力が増せば、世俗的な成功に至ると思います。しかし、もしそれらが、五戒を尊重し、しっかりと守る生き方でない場合には、ちょっとぞっとします。「妄想がなく、集中力」があって成功をおさめた人々が、高級なお酒に酔い、キレイな女性又はカッコイイ男性と不倫しているとしたら…。私は、五戒を順守して生きます。ご指導ありがとうございました。
こころざし
2016年08月17日 07:16
おはようございます。
悪行為が生臭になる事、納得に感じました。私事ですが、2世帯同居のマスオさんで、毎日のように義両親との何か、があります。昨夜の事ですが(私に文句を言うと10倍増し位で反論?がくるので本人には言わない・・、にしているらしく)私がいる3階までまるで聞こえるように1階居間で、嫁や子供に・・を話していました。あまりに・・なので下に降りて行き、その(話している)事ですが・・と会話をしようとしたら、さーっと自室に逃げていきました。どうも、一緒に仲良くなっていこうとの心は乏しい様子だ、と感じました。本日の偈の生臭の内容と違ってきてしまうと思いますが、自分の行動が生臭にならないように戒めたいです。
ワンギーサ長老・皆様の、今日も素晴らしい一日となりますように。
たか坊
2016年09月12日 21:29
今回も明るく楽しく学べたコトを嬉しく思います♪