聡明な バラモン達は いにしえの バラモン達の 行い褒めた<再294>

○ワン爺さんの独り言<294>
・・・
何かに成功するためには、
禁欲と道徳と
忍耐が必要です。


第2 小さな章 7.バラモン法経 11.

○中村元先生訳
294
この世における聡明な性の或る人々は、
かれの行いにならいつつ、
不婬と戒律と
耐え忍びとをほめたたえた。


○正田大観先生訳
297.(294) 
ここに、或る者たちは、識者の類の者たちとして、
彼の行持に随学しつつ、
〔彼の〕梵行と、戒と、さらには、
また、忍耐を、褒め称えました。(11)


○パーリ語原文
294.
タッサ     ワッタマヌスィッカンター
Tassa   vattamanusikkhantā,
彼の      行いにならって学んでいる

イデーケー     ウィンニュジャーティカー
idheke        viññujātikā;
この世の・或る   識者に類する者達は

ブラフマチャリヤンチャ    シーランチャ
Brahmacariyañca        sīlañca,
梵行と             戒と

カンティチャーピ    アワンナユン
khantiñcāpi        avaṇṇayuṃ.
忍耐をもまた       褒め称えた


○一口メモ
この偈の「かれの行いにならいつつ」とは、昔のバラモンの行ないを学んでということですが、「何を学んだのか」を復習しておきましょう。

バラモンは 家畜や財産 持たなかった 聖典読誦 宝と見なした<285>
http://76263383.at.webry.info/201312/article_1.html

いにしえの バラモン達は バラモンの 一人の妻と 喜び合った<290>
http://76263383.at.webry.info/201312/article_6.html

いにしえの バラモンたちは 妻たちの 月経時は避けて 秩序を守った<291>
http://76263383.at.webry.info/201312/article_7.html

以上のブッダの言葉を、増支部第5集「ドーナ経」(南伝大蔵経19巻309~340ページ)で次のようにまとめています。参考までに意訳しておきます。

1. 昔のバラモンは五つの性質があった。これは今の犬には見られるが、今のバラモンには見られない。
五つとは何か?

2.昔のバラモンはバラモンの女のみに近づき、バラモンの女以外には近づかない。今のバラモンはバラモンの女にも近づき、バラモン以外の女にも近づく。今の犬は雌犬のみに近づき、雌犬以外には近づかない。昔のバラモンの性質は今の犬には見られるが、今のバラモンには見られない。これが第一の性質。

3.昔のバラモンは受胎期中のバラモンの女にのみ近づき、非受胎期中のバラモンの女には近づかない。今のバラモンは受胎中のバラモンの女にも、受胎中のバラモンの女にも近づく。今の犬は受胎中の雌犬のみに近づき、非受胎中の雌犬には近づかない。昔のバラモンの性質は今の犬には見られるが、今のバラモンには見られない。これが第二の性質。

4.昔のバラモンはバラモンの女を買うこともなく、売ることもなかった。ただ相愛するのみで、相続のために、共住した。今のバラモンはバラモンの女を買うこともし、売ることもする。また相愛して、相続のために、共住する。今の犬は雌犬を買わず、売らず、ただ相愛するのみで相交わる。昔のバラモンの性質は今の犬には見られるが、今のバラモンには見られない。これが第三の性質。

5.昔のバラモンは、財産、穀物、銀、金などを貯蓄しなかった。今のバラモンは財産、穀物、銀、金などを貯蓄する。今の犬は財産、穀物、銀、金などを貯蓄しない。昔のバラモンの性質は今の犬には見られるが、今のバラモンには見られない。これが第四の性質。

6.昔のバラモンは夕に、夕食のために食の布施を求め、朝に朝食のために食の布施を求めた。今のバラモンは好きなだけ満腹に食べ、余った食べ物を持って帰る。今の犬は夕に夕食を求め、朝に朝食を求める。昔のバラモンの性質は今の犬には見られるが、今のバラモンには見られない。これが第五の性質。

この「ドーナ経」の今のバラモンに対する批判は厳しいものがありますね。犬が守っていることを、今のバラモンは守っていないと言うのですからね。

さて、今回の偈に戻って、「この世における聡明な性の或る人々は」とは、その後の聡明なバラモン達ということで、彼らは昔のバラモンたちの「不婬と戒律と耐え忍びとをほめたたえた。」ということだと思います。不婬(梵行)、戒律(道徳)、堪え忍び(忍耐)については既に説明しました。


○前回のこの偈の解説

聡明な バラモン達は いにしえの バラモン達の 行い褒めた<294>
http://76263383.at.webry.info/201312/article_10.html


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

生きとし生けるものは幸せでありますように
生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように
生きとし生けるものの願いごことが叶えられますように
生きとし生けるものにも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎大阪府岸和田市のアラナ精舎での雨安居は10月15日(土)で終了しました。アラナ精舎のカティナ衣法要は10月23日(日)に行われます。それ以後については11月3日のゴータミー精舎のカティナ衣法要に参加するために東京に行きますが、その後、しばらくこちら(岸和田)にしばらく滞在させて頂きたいと考えています。宜しくお願い致します。

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この記事へのコメント

kempsford
2016年10月16日 06:36
おはようございます。
「今時は、婆羅門は非婆羅門女にも近づく。今時、狗は牝狗にのみ近づき、非牝狗に非ず。是、今時、狗の間に見られ、婆羅門の間に非ざる第一なり(大蔵出版・第五集・第二十婆羅門品・百九十一)」。今のバラモンは犬にも劣る、とお釈迦様が仰った経典があると、スマナサーラ長老の法話で知った際は、「えっ!」と驚きました。でも、実際その経典を読んだときは、もっと驚きました。強烈です。ご指導ありがとうございました。
こころざし
2016年10月16日 07:19
おはようございます。
昔のバラモンと今のバラモンの違いに、同じ「バラモン」との名が相応しくない異質なものを感じました。また今のバラモンは俗世間社会と似ているようにも思います、欲望のままにやってきてしまったのでしょうか。欲に走らない事、道徳的に行きる事、修行をして忍耐を養う事らを実施てして参りたいです。
ワンギーサ長老・皆様の、今日も素晴らしい一日となりますように。