いにしえの バラモンたちは 親兄弟 殺さぬように 牛を殺さぬ<再296>

○ワン爺さんの独り言<296>
・・・
牛や馬や羊や山羊など
また、犬や猫やウサギやニワトリも
私たちの回りの生きものも
遠くに住んでいる生きものも
みんな私たちの家族です。


第2 小さな章 7.バラモン法経 13.

○中村元先生訳
296
母や父や兄弟や、
また他の親族のように、
牛はわれらの最上の友である。
牛からは薬が生ずる。


○正田大観先生訳
299.(296) 
準備された祭祀において、
彼らは、まさに、牛たちを殺しませんでした。
母が、父が、兄弟が、
あるいは、さらには、また、他の親族たちが、そうであるように、
わたしたちにとって、牛たちは、
彼らにおいて諸々の薬が生まれる、
最高の朋友たちであり――(13)


○パーリ語原文
296.
ウッパティタスミン      ヤンニャスミン
‘‘Upaṭṭhitasmiṃ       yaññasmiṃ,
準備された          祭祀において

ナッス    ガーヲー    ハニンス     テー
nāssu     gāvo       haniṃsu     te;
実にない   牛たちを    殺した      彼らは

ヤター    マーター   ピター    バーター
Yathā     mātā      pitā      bhātā,
ように     母       父      兄弟

アンニェー    ワーピ    チャ      ニャータカー
aññe       vāpi      ca       ñātakā;
他の       或はまた  も        親族

ガーウォー    ノー     パラモー   ミッター
Gāvo        no      paramā     mittā,
牛たちは     我々の   最高の     友達

ヤース    ジャーヤンティ   オサダー
yāsu      jāyanti         osadhā.
そこには   生じる         薬が


○一口メモ
昨日の295偈の中村先生訳と正田先生訳の最後の部分が異なることについて、私が見逃していたことがありますので、ここで明らかにしておきたいと思います。

中村先生訳の「かれらは、祭祀を行うときにも、決して牛を殺さなかった。」この部分が正田先生訳にはありませんでした。

しかし、今回の296偈においては、正田先生訳の始めの部分「準備された祭祀において、彼らは、まさに、牛たちを殺しませんでした。」は、中村先生訳の始めの部分にはありません。

これは、パーリ語原文の「Upaṭṭhitasmiṃ  yaññasmiṃ, nāssu gāvo haniṃsu te;」を、中村先生は295偈とし、正田先生は296番にしたということだと思います。この違いは使用したテキストの違いによるものだと思います。この違いに気づかず申し訳ございませんでした。

以上の点を踏まえて、今回の偈を正田先生訳とパーリ語原文に基づき、今回の偈の説明をします。

「彼ら」とは「昔のバラモンたち」のことです。昔のバラモンたちは、儀式において、牛を生贄にして殺すようなことはなかったということです。母や父や兄弟や親族を殺さないと同じ理由で殺さないというのです。
この表現は、強烈です。それ以後のバラモンたちは、牛を犠牲にするのは、親、兄弟、親族を殺すようなものだと言っているのですから。

牛は私たちの最高の友達なのだと言っています。私たちは牛から薬をもらっていると述べられています。具体的には、牛乳を薬にしたり、牛の尿を薬にしていました。(現代でも牛とは限らず、人間の尿からある種の薬を作っています。)


○前回のこの偈の解説

いにしえの バラモンたちは 親兄弟 殺さぬように 牛を殺さぬ<296>
http://76263383.at.webry.info/201312/article_12.html


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

生きとし生けるものは幸せでありますように
生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように
生きとし生けるものの願いごことが叶えられますように
生きとし生けるものにも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎大阪府岸和田市のアラナ精舎での雨安居は10月15日(土)で終了しました。アラナ精舎のカティナ衣法要は10月23日(日)に行われます。それ以後については11月3日のゴータミー精舎のカティナ衣法要に参加するために東京に行きますが、その後、しばらくこちら(岸和田)にしばらく滞在させて頂きたいと考えています。宜しくお願い致します。

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この記事へのコメント

kempsford
2016年10月18日 04:18
おはようございます。
「よく『平和を築くにはどうすればよいですか』と訊かれます。先日、ビルマを訪問した際に、アウンサン・スーチーさんとお会いしましたが、彼女からも同じことを訊かれました。私は、『とても簡単なことです。五戒を守りなさい』と答えました」。これは、カンボジアを、復讐の連鎖から救った、マハ・ゴサナンダ師の御言葉です。祭祀のために、牛を殺し、不殺生戒を破るなど、絶対禁止です。ご指導ありがとうございました。
こんせん
2016年10月18日 08:33
おはようございます。毎日ありがとうございます。
kempsford様素晴らしいお話ありがとうございます。

(ジョンレノンのイマジンのように)
想像してみて下さい。もし世界の人々すべてが五戒を守ったら...
地上から戦争と殺人とそれに伴う悲劇がなくなる。
こころざし
2016年10月18日 21:43
親も兄弟もそうですが、牛も、生き物を殺さないとしますと、皆仲間で、自分も含めて一体の様な印象を感じます。それは自我から発展していく自と他の差みたいなもの逆?的な印象を感じます。生き物を殺さない事、出来るだけ実践して参りたいです。
ワンギーサ長老・皆様にとって、素適な夜となりますように。