ブッダの感興のことば(ウダーナヴァルガ)第5章 愛するもの 5偈

5 愛するものと会うな。愛していないものとも会うな。愛するものを見ないのは苦しい。愛しないものを見るのも苦しい。

(ダンマパダ210 愛する人と会うな。愛しない人とも会うな。愛する人に会わないのは苦しい。また愛しない人に会うのも苦しい。)

(中村元訳「ブッダの真理のことば・感興のことば」岩波文庫より引用しました。)


*ワン爺のコメント
ダンマパダ210とほぼ同じです。この偈については次のアドレスのブログ記事で解説しました。
https://76263383.at.webry.info/201004/article_10.html

この始めの部分を引用します。
「この詩の最初の言葉は『愛するものと会うなかれ』です。お釈迦様のこの言葉を聞いて、いっぺんに仏教嫌いになったり、仏教学者といわれる人もこの言葉に対して非難する人がおられます。しかし、お釈迦様のすべての言葉は、すべての生命の真の幸福のための言葉なのです。ただ自分の主観で、表面的に考えて避難するとはとんでもないことです。その深い意味を理解しようとする態度が必要です。その態度があれば、自分の智慧を開発し、人格を向上させ、満足できる人生を送ることができるのです。

この詩に戻って、『愛する』という言葉を考えてみましょう。私たちは『愛する』という言葉を軽々しく使い、それはすべて善いことのように考えていますが、愛するといっても、相手のため、相手の幸せのためというよりは、自分の満足のための場合が多いのではないでしょうか。恋人を愛する、子供を愛するといっても、自分の満足のために、相手に依存し、相手を拘束しているのではないでしょうか。・・・・・」

この解説は利己的な愛であるからいけないというようなものでしたが、この偈では、たとえ利他的な愛であったにせよ、愛は執着であり、それが憂い、悲しみ、苦しみの原因であることを教えているのです。


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