ブッダの感興のことば(ウダーナヴァルガ) 第11章 道の人 1偈

1 勇敢に流れを断て。諸の欲望をきっぱりと去れ。諸の欲望を捨てなければ、聖者は一体に達することができない。

(ダンマパダ383 バラモンよ。流れを断て。勇敢であれ。諸の欲望を去れ。諸の現象の消滅を知って、作られざるもの(=ニルヴァーナ)を知る者であれ。)

(中村元訳「ブッダの真理のことば・感興のことば」岩波文庫より引用しました。)


*ワン爺のコメント
訳者の中村元氏は、仏教用語はあまり使わないようにされているようなので、通常は「沙門(しゃもん)」と訳されるところを、「道の人」と訳されています。沙門は辞書によりますと、男性修行者という意味です。単純に男性修行者と訳すより、意味に含みがあるようです。

「勇敢に流れを断て。」の「流れ」について、中村元氏はダンマパダ383の注で、「愛執を流れに喩えていう。」と記されています。つまり、勇敢に愛執(我がものという思い)を断てという事です。

「諸の欲望をきっぱりと去れ。」をあえて説明すれば、欲望は執著の事です。必要なものは必要なものです。ただ執著はないのです。

「一体に達することができない。」について、中村元氏は注で、「これは大乗仏教やヴェーダーンタ哲学を思わせる表現ではあるが、・・・」と記されていますが、作られざるもの(=ニルヴァーナ)に達することができないということだと思います。



この記事へのコメント

ノブ
2018年11月28日 23:37
一体について、あえて言うなら無分別と言う事を想起しました。例えば無分別智とは一体の智ではないかと。

時々には知らない句も聴けるし、聴いたことのある句でも中には自分にとって印象に残っていたりするものもあり、ワンギーサさんのこの連載は楽しいです。