ブッダの感興のことば(ウダーナヴァルガ) 第12章 道 12偈

12 これは真直(まっすぐ)な道である。これは実に勇敢な行ないである。湖の上では白鳥の通る道はただ一通(とお)りであるように、釈尊が心を静め統一して体得されたその道を、人々の群れに対してしばしば説く。

(中村元訳「ブッダの真理のことば・感興のことば」岩波文庫より引用しました。)


*ワン爺のコメント
「湖の上では白鳥の通る道はただ一通(とお)りであるように」はよく分からないのですが、私は高村光太郎の「道程」という詩を思い出すのです。

僕の前には道はない
僕の後ろに道はできる
ああ、自然よ
父よ
僕を一人立ちにさせた広大な父よ
僕から目を離さないで守ることをせよ
常に父の気魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
この遠い道程のため

この始めの二行、「僕の前には道はない 僕の後ろに道はできる」という事ではないかと思います。
すなわち、ブッダの前には道はなかったのです。ブッダの後ろに道ができたのです。

これは、一人ひとりの修行者にとっても同じ事です。



この記事へのコメント

ノブ
2018年12月22日 01:08
一通りとは、一筋という事かなと私は思いました。白鳥が通った跡は水面に一筋立つと。白鳥の泳ぐ様な静かな湖は見た事がないので、想像なのですが。

ブッダの教えも種々の方便はあれど、その様に筋が通っている、道理に適っているという事なのでしょうか。
ノブ
2020年07月01日 01:13
前コメントをして一年半がたった今、再びこの偈を訪れてみると、また進んだ趣を見出す事が出来る。
一筋の道とは統一された道であり、真っ直ぐな道である。ただ仏の説きたもうたその道もまた、一筋であり、ただ一つのことに向かっている。それを真実と会うのであろう。