感興のことば(ウダーナヴァルガ) 第16章 さまざまなこと 11偈~13偈

11 生命がまだあるうちに苦しまない人は、死後にいかなる点でも苦しむことはないが、道を見たその賢者は、死後に悲しみ憂えることがない。

12 生命がまだあるうちに苦しまない人は、死後にいかなる点でも苦しむことはないが、道を見たその賢者は、憂いのさ中にあっても憂えない。

13 生命がまだあるうちに苦しまない人は、死後にいかなる点でも苦しむことはないが、道を見たその賢者は、親族のあいだで輝く。

(中村元訳「ブッダの真理のことば・感興のことば」岩波文庫より引用しました。)


*法津如来のコメント
11偈、12偈、13偈は同様の内容なので、一緒に掲載しました。

「生命がまだあるうちに苦しまない人は、死後にいかなる点でも苦しむことはない」について。
仏教では、死ぬ瞬間の心が死後に行く場所を決めると言われています。ですから、過去に罪を冒した人でも、死ぬ瞬間に、懺悔して、安らかな心で死ぬことができれば、悪い場所(地獄など)にはいかないのです。ですがいつも悪いことをする人は懺悔することがなく、悪い心で死んでしまうのです。ですから、悪いことをする人は、地獄に落ちると言われるのです。

「道を見たその賢者は」について。
解脱した人です。彼らにはあらゆる苦しみがありませんから、凡夫には憂に見える場合でも、憂えることがないのです。ですから死ぬ瞬間も安らかであります。よって、憂いのさ中にあっても憂えないし、死後に悲しみ憂えることがないのです。

道を見た賢者は彼らの親族のあいだではもちろん、周りの人々に安らぎをもたらします。それで彼らは輝くのです。



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