#感興のことば(#ウダーナヴァルガ) 第26章 安らぎ(ニルヴァーナ) 14偈

14 不動の真理は見難い。見易いものの真相を洞察して、妄執の消滅を見る人にとっては、苦しみが終滅すると説かれる。

(中村元訳「ブッダの真理のことば・感興のことば」岩波文庫より引用しました。)


*法津如来のコメント

「不動の真理は見難い。」・・・不動の真理は心の中にあります。しかし、心は極めて見難いものです。ダンマパダ36には次のように説かれています。

「心は極めて見難く、極めて微妙であり、欲するがままにおもむく。英知ある人は心を守れかし。心を守ったならば、安楽をもたらす。」

今回の偈では、不動の真理は見難いから、「見易いものの真相を洞察して」としてあります。見易いものは何でしょうか? 

見易いものは他人なのです。私たちは他人について、いろいろな思いを持ち、称賛することもありますが、あれこれ批判するのです。これらを簡単い行います。また、これらはすべて自分の価値観にもとづいて行われているのです。

これらの思いはすべて自分の思いの反映なのです。他人に対して悪意を持たない人は、他人が悪意をもっていることに気づけません。逆に、他人に対してすぐ悪意を持つ人は他人の悪意にすぐ気づくのです。他人は自分の鏡であることがわかります。

さて、不動の真理を知ろうとする人は、見易いものの真相、すなわち、他人の心を洞察して、これは自分の心を洞察することになりますが、そうすると他人と自分の心の苦しみの原因がわかってきます。それは妄執なのです。他人と自分の妄執を見る人は、妄執は消滅するのです。妄執が心を苦しめていることを知るからです。妄執が消滅すると苦しみが終滅するのです。