石法如来の特別寄稿:大学通信教育(その1)

私が40歳代の頃、「せっかく仏教の勉強をしたのだから」と力試しに佛教大学通信教育学部において学ぶことにしました。
最初に選択したコースは、スクーリングも科目最終試験も無い「仏教教養講座(2年)」です。・・・初めの頃は、通信教育とはどう言うものか全く分かりません。
 
大学から、自宅に到着した段ボール箱を開けると色々書類が沢山入っています。それを1づつ取り出して丁寧に読み進めます。通信教育は、「ゆっくり・じっくり」根気が無いと続かないのです。
最初の書類で、通信教育の概要を学びます。通信教育とはどの様なものか?を自分自身で学ばなければ勉強は一歩も進まない・・・それが、通信教育です。
 
おもむろに、「設題集」を取り出します。何か難しい事が書いています。・・・笑い話みたいな話ですが、設題集に書かれている設題の意味・内容そのものが理解出来ないとレポートは全く書けないのです。
せっせと設題の意味、そして問いかけていることは何か?を学びます。・・・概ね、内容を理解したらテキストや参考書で勉強を始めます。
 
私の場合は、大体1つの設題に対して参考文献3~4冊読み重要な箇所をノートに転記します。
その当時パソコンはありませんでしたが、ワープロという文書作成機がありましたので、どんどん打ち込んで行きます。文書を組み立てる形式は私の場合大体「序論(はじめに)・本論・結論」で、何度もワープロに記入した文字を読み返しながら文章の作成を進めます。
 
1つの設題に対して、8枚のレポート(400字×8枚)提出ですから3200字です。ワープロを、20×20の文書形式に設定すれば、きっちり仕上げることが出来便利です。
ただ、出来上がった文章は手書き(自筆)提出なので、せっせと書かなければいけません。
 
「仏教教養講座(2年)」は8科目16設題で、私の場合は1年と少しで勉強を終え修了を待つばかりです。2年を無事修了すると、立派な修了証書が贈られます。
次に私は、「入学資格認定コース」に進みます。修業年数は最低1年、一般教養を4科目選び履修します。スクーリングはありませんが、科目最終試験を受け単位を認定して貰う必要があります。
 
このコースは、大学入学を前提としたもので、取得した単位は入学後に認定して貰えるものです。・・・このコースを選択して進んだとき、大学の勉強に進めるかどうか不安があったことは間違いありません。何より、期間の長いスクーリング参加が一番のネックです。自分は良くても、職場が許可してくれなければ勉強は進まず中途挫折する以外ないからです。
 
私は、取りあえず未来のことは考えず、いま目の前にある「入学資格認定コース」に集中しました。・・・結果的に1年かからず一般教養4科目16単位を取得し、いよいよ次の年から「文学部仏教学科」に進学です。
進学して分かったのは、学外スクーリングを頻繁に行っていて数日間参加すれば1~2単位取れると言うこと。その為、実際のスクーリングも2週間前後参加すれば良いと言うことで、職場には何とか頼み込んで休暇を取得させて貰います。
 
私の職場(自衛隊)は、昔から勉強する人間には優しく私が入隊した頃「夜間高校」に進学している隊員が結構いて、早めに仕事を切り上げ通学準備その他特別な待遇を受けていました。
また、通信大学に通う人間も若干名居て、夏になれば東京周辺の駐屯地はスクーリングの宿泊場として使用され、勉強する者を援助しようというシステムが整っていました。
 
今考えても不思議なのは、すんなりと4年間スクーリングに参加出来たことです。トラブルなど一切なく、職場は参加を許可してくれました。自衛隊と言う職場は、隊員数が多く仕事を代わってくれる人がいて、勉強したいと考える人間には最高の職場と言えます。
 
結局、佛教大学では7年間学びました(42歳から49歳まで)が、向学心に燃えて勉学に励んでいたので苦しいと感じたことは一度もありません。思えば、在学中に知り合った仲間達と切磋琢磨し、共に卒業を目指したのが良い思い出です。
通信教育を通じ、それまで自分の専門分野ばかりでは無く、広く仏教を学ぶ時間を作れたと言うことが自分自身の宝となったことは言うまでもありません。


*法津如来のコメント

「この記事は、2020年11月1日、投稿したものを一部修正し、新たに連載もの(その1~その8)として記事を書いたものです。」とのご連絡がありました。

石法如来の若い頃のご苦労が偲ばれます。このシリーズも楽しみです。