怒らない戒を守って欲はなれ輪廻を終えた彼はバラモン

ダンマパダ 400

怒ることなく、戒を誓って戒を守り
欲を離れて、自制して
最後身に達した人
彼を私はバラモンと呼ぶ



○この詩から学ぶこと

  今回の詩もバラモンの特性について歌われています。先ず、昨日と同じ、「怒らないこと」です。バラモンたるものは、怒らないということは非常に大切な特長です。怒る人はそれだけでバラモンとは言えないです。

 怒りについてはこのブログでいろいろ書いてきましたが、思考と関連して考えて見ましょう。人間は外界からの情報を、「早い思考」と「遅い思考」で処理します。

 「早い思考」は瞬時に外界の対象を危険かどうか、好きなものかどうか判断するのです。情報の正確性は問題にしません。ですから、ロープを蛇と間違えて逃げる指令を出すことがます。危険でないもの好きなものと判断すると欲が現われます。危険なもの嫌いなものと判断すると怒りが現われます。心の作用ですが、脳で言えば扁桃体を通じて処理されています。スマナサーラ長老は感情のコントロールのために「一旦停止」をするように、言われていますが、これは「早い思考」を止めることです。(「ブッダの教え一日一話」32ページ参照)

 「遅い思考」は概念による思考です。これは大脳皮質で処理されます。情報の質は吟味されますがもちろん正確であるとはいえません。「遅い思考」においては主観的な概念で処理されるために、現実とのギャップは常にあります。そのため、常にストレスが生じ、怒りの感情が現われるのです。これは後から来る怒りです。ここにおいても、「遅い思考」の停止をすれば、怒りを止めることが出来るのです。

 次の「戒を誓って戒を守り」について。在家の仏教徒であれば、五戒を守ることを誓って、それを実践するのです。この実践によって不幸になることを防げるのです。比丘であれば227の戒律(細かく分類すると数えられません)を守ることを誓って、それを実践するのです。戒律というものは、私たちを拘束して不自由にするもののように思われがちですが、むしろ悪を犯さないように、心穏やかに生活できるように定めたものなのです。また、戒律のおかげで、自己観察が容易にできるのです。

 「欲を離れて自制して」も「早い思考」「遅い思考」を停止することで欲から離れることができます。「自制して」は思考を停止することです。これで心を育てられるのです。思考を停止させることはかなり大変なことです。強い意志が必要なのです。これを実践すれば、心は欲や怒りで汚れないため、心は清らかになります。強い心が出来るのです。これは冥想の目的の一つです。

 「最後身に達した人」は、もう輪廻転生はしない境地に達した人ということです。すなわち、解脱して涅槃に達ったことです。阿羅漢になったということです。彼は当然、バラモンと呼ばれるのです。

○怒らない戒を守って欲はなれ輪廻を終えた彼はバラモン

~生きとし生けるものが幸せでありますように~
~生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように~
~生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように~
~生きとし生けるものに悟りの光が現れますように~

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