七覚支 心を育てる 修行法 執着捨てて 阿羅漢になる(89)

阿羅漢であり、正自覚者であり、福運に満ちた世尊に、私は敬礼いたします。


イェーサン  サンボーディヤンゲース
Yesaṃ     sambodhiyaṅgesu,
それらの   悟りの部分において

サンマー  チッタン  スバーウィタン
sammā   cittaṃ    subhāvitaṃ;
正しく   心は    よく修せられ

アーダーナパティニッサッゲー
Ādānapaṭinissagge,
取着の捨離において

アヌパーダーヤ  イェー  ラター
anupādāya      ye    ratā;
執着なく      それを  楽しむ者たちは

キーナーサワー     ジュティマントー
Khīṇāsavā        jutimanto,
煩悩の滅尽者たちは  光輝き 

テー   ローケー    パリニッブター
te     loke      parinibbutā.
彼らは  この世で   完全な涅槃に入り


○直訳
それらの悟りの部分において
心は正しくよく修せられ
取着の捨離において
執着なく、それを楽しむ者たちは
彼らはこの世で完全な涅槃に入り
煩悩の滅尽者たちは光輝く


○一口メモ
「悟りの部分」とは「七覚支」のことです。86番の詩の解説で「七覚支」という言葉が出ましたが、その説明はしませんでした。実は過去にこの86番の詩の解説の際にはその説明をしていますから、過去の記事を是非参考にしてください。
http://76263383.at.webry.info/200903/article_5.html

しかし、ここでは新たに、七覚支のポイントを解説してみようと思います。

①念覚支:身体と感覚と心と心の対象に気づき感じる。

②択法覚支:身体と感覚と心と心の対象を観察して、真実なるものを選び、他の偽りを捨てる。正念、正知ができる。

③精進覚支:①と②の修行に励む。

④喜覚支:①、②、③、の修行に励むと、欲や怒りのないことから生まれる喜びが現れる。

⑤軽安覚支:心身がリラクッスして、修行が楽にできるようになる。

⑥定覚支:観察対象への集中力が現れる。五感の支配から離れる。

⑦捨覚支:観察対象への囚われを離れ、ありのままに観察できる。

仏教の修行法の基本は八正道です。ですから、この七覚支も八正道と異なるものではありません。ただ、ブッダは弟子の能力に応じて指導されましたから、修行の重点はことなります。

七覚支は、戒・定・慧の戒の修行ができた人に語ったものです。つまり、八正道で言えば、正命までできた人に教えたものです。七覚支の①念覚支と②択法覚支は、八正道で言えば、正念の修行であり、その完成です。①と②と③を熱心に実践すると、④、⑤、⑥が現れ、八正道の正定が完成するのです。また①~⑥までが完成すると、⑦が完成するのです。

七覚支は七つの悟りの部分ですから、悟るためにはこれらの七つの部分が必要であります。同時に、①を修行すれば、②の修行ができる、②の修行ができれば、③ができるというものです。つまり、七覚支は部分と同時に過程でもあるのです。ですから修行者は先ず、いろいろ心配せずに、①念覚支の修行を熱心に行えばいいのです。あとは自動的に修行が進みます。

七覚支の修行を実践した人は、「取着を捨てることに執着なく、それを楽しむ彼らはこの世で完全な涅槃に入り、煩悩の滅尽者たち、阿羅漢になり、彼らは光輝く」ということになるのです。

この詩は「賢者の章」の最後の詩であり、賢者の章のまとめであり、阿羅漢が現れたので、次の「阿羅漢の章」へ招待する詩です。

「七覚支 心を育てる 修行法 執着捨てて 阿羅漢になる」


○この詩の解説は次の記事を参考にしてください。
http://76263383.at.webry.info/200903/article_5.html
http://76263383.at.webry.info/201001/article_9.html


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


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