一切の 快不快を 捨てて 冷静で煩悩のない 彼はバラモン<642>

○少年少女のためのスッタニパータ<642>
・・・
世界は快と不快でできている。
どちらも捨てた人は
世界を捨てた人、
世界を捨てれば英雄でしょう。


第3 大きな章 9.ヴァーセッタ経 49.

○中村元先生訳
642
<快楽>と<不快>とを捨て、
清らかに涼しく、とらわれることなく、
全世界にうち勝った健き人、
──かれをわたしは(バラモン)と呼ぶ。


○正田大観先生訳
648.(642) 
歓楽も、不満も、〔両者ともに〕捨棄して、
〔心が〕冷静と成った者を、〔心の〕依り所(依存の対象)なき者を、
一切の世を征服する勇者を
――わたしは、彼を『婆羅門』と説きます。(49)


○パーリ語原文
647.
ヒトゥワー ラティンチャ  アラティンチャ
Hitvā     ratiñca     aratiñca,
捨てて    快と      不快とを

スィーブータン  ニルーパディン
sītibhūtaṃ     nirūpadhiṃ;
清涼となり     とらわれのない

サッバローカービブン  ウィーラン
Sabbalokābhibhuṃ    vīraṃ,
全世界を征服した    英雄を

タマハン  ブルーミ  ブラーフマナン
tamahaṃ   brūmi    brāhmaṇaṃ.
彼を私は  呼ぶ    バラモンと


○一口メモ
やはり言って、バラモンの世界を解説するのは大変です。一般人、凡夫には、想像できない世界だと思います。想像することはできないのだと思います。たとえ想像はできても、言葉で表現されたその世界は望まない世界だからです。このブログで書いていても読む人の反発を感じてしまうのです。

「快を捨てて」は感覚の楽しみを捨ててという意味です。私たちは、感覚の楽しみのために生きているのですから、信じられない世界なのです。いろいろ面白いものを見ることを楽しみに生きています。音を楽しむために、テレビや街頭でも一日中音楽が流れています。そして、美味しいものを食べたいために、一生懸命 働いています。感覚の楽しみを捨てたら、何のために生きているのかと思うでしょう。

「不快を捨てて」は、不快は嫌なものですから捨てるという意味とは少し違うのです。修行者の中には、自分の肉体に苦痛を与えることが修行だと思って、苦行をするのです。それらの人々は「不快」を好んで受け入れるのです。ですから、「不快を捨てて」の意味は苦行を捨ててという意味です。

ですから、「快と不快を捨てて」とは快楽を望まず、苦行も捨てて、感覚を管理して八正道の中道を歩むと言う意味です。

八正道の中道を歩むと、冷静になります。そしてとらわれ(執着)がだんだんなくなります。
「快と不快を捨てて」の意味は、受(感覚)の快(楽)と不快(苦)を捨てること、つまり感覚で、次の渇愛への心の流れを止めることです。心に渇愛が現れなくなくなれば、すべての苦がなくなり、涅槃に達することができるのです。ですから「快と不快を捨てて」により、解脱して涅槃に至り、阿羅漢になることを意味します。

「全世界を征服した英雄」について。仏教では「全世界」とは眼の世界、耳の世界、鼻の世界、舌の世界、身の世界、意の世界で構成されていると考えます。

「征服した」とは管理したという意味です。ですから、「眼の世界、耳の世界、鼻の世界、舌の世界、身の世界、意の世界」において、快と不快を捨てた人は これらの世界を管理できる人なのです。そして、ダンマパダ103番にあるように、「戦場において百万人に勝つよりよりも、一人の自分に勝つ人は英雄である」と述べられている。
http://76263383.at.webry.info/201206/article_17.html

感覚の快不快を管理する人は、自分に勝つ人であり、その人は英雄なのです。そして彼はバラモンなのです。
(この記事は2008年12の解説を一部修正したものです。)


一切の 快不快を 捨てて 冷静で煩悩のない 彼はバラモン<642>


この偈の解説は次の記事を参考にしてください。
2008年12月
http://76263383.at.webry.info/200812/article_26.html
2009年10月
http://76263383.at.webry.info/200910/article_31.html
2013年3月
http://76263383.at.webry.info/201303/article_17.html


○人生の万能薬(慈悲の瞑想)

私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)は(が)幸せでありますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の悩み苦しみがなくなりますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)の願いごことが叶えられますように
私(私の親しい人々、生きとし生けるもの)に(にも)悟りの光があらわれますように

私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)も幸せでありますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)の願いごことが叶えられますように
私の嫌いな人々(私を嫌っている人々)にも悟りの光があらわれますように

*この言葉を毎日唱えると幸福になれます。


~~~~~~お知らせ~~~~~~

◎10月11日から10月17日まで熱海に瞑想合宿があり、ワンギーサ比丘はそれに参加しますが、ゴータミー精舎における朝の自主瞑想会は代理人により通常通り開催します。しかし、この期間の夜の自主瞑想会は行いませんので、御注意お願いします。


◎ゴータミー精舎では毎日朝晩、自主瞑想会を行っています。朝5時から7時まで、および夜7時から9時まで。但し、木曜日夜7時から9時までの自主瞑想会は休みます。変更のある場合はこの「お知らせ」で、あらかじめ報告します。詳細はワンギーサの携帯番号090-2311-9317に御連絡下さい。


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